【フェブラリーS】カフェファラオとアルクトスは真っ先に消し!ハイブリッド式消去法で浮上したのは?

八木遊

過去10年のフェブラリーS『関東馬』かつ『非社台系生産馬』の成績 インフォグラフィックⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週の『共同通信杯』は、ディオスバリエンテ、エフフォーリア、タイソウの3頭が消去を免れ、3頭のワイドボックスで勝負するも、“撃沈”に終わった。5つ目の枠順データで、ヴィクティファルスとシャフリヤールを消したのが裏目に出た。

今週取り上げるのはもちろん『フェブラリーS』だ。過去10年のデータから、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、当てはまった馬を順に消去していく。

※2月15日時点で除外対象の7頭は省く。

『関東馬』×『非社台系生産』★0.0%★

このレースはとにかく関西馬が質・量ともに関東馬を圧倒してきた。過去10年の成績は関西馬の【9-8-10-100】(複勝率21.3%)に対し、関東馬は【1-1-0-21】(8.7%)。2度の連対はともに当時美浦所属のノンコノユメ。関東馬として唯一、馬券圏内に好走していた(2016年2着、18年1着)。ノンコノユメは社台ファーム生産馬なので、裏を返せば非社台系の関東馬は好走歴なし。過去10年の成績は【0-0-0-17】で、これを消去データに採用したい。

出走予定16頭の中に関東馬は2頭だけ。どちらも非社台系生産馬だ。該当したのは何とアルクトスとカフェファラオという上位人気が予想される有力馬。今年のフェブラリーSは平穏では終わらないと読んで、最初にこの2頭を消去する。

【今年の該当馬】
・アルクトス
・カフェファラオ

『7歳以上』×『前走4角4番手以下』★4.7%★

2つ目の消去データでは、ターゲットを高齢馬に絞りたい。7歳以上の馬は【0-4-2-53】(10.2%)と、この時点で複勝率は10%ぎりぎり。7歳以上が好走するには、前走4角の位置取りが重要。3番手以内だった馬の【0-2-2-11】(26.7%)に対し、4番手以下の場合は【0-2-0-41】(4.7%)で複勝率に大きな差があった。

今年この条件に当てはまったのは、昨年の3着馬サンライズノヴァ、同4着馬のワンダーリーデルなど5頭。2つのデータを経て、早くも16頭中7頭が消去された。

【今年の該当馬】
・エアスピネル
・サンライズノヴァ
・スマートダンディー
・ヤマニンアンプリメ
・ワンダーリーデル

『母父SS系』×『前走上がり4位以下』★7.7%★

続いては、血統面に注目。取り上げたいのは、母父がサンデーサイレンス(SS)系の馬だ。過去10年の成績は【1-1-2-29】(12.1%)とイマイチ。さらに前走上がり4位以下という条件を加えると、【0-0-1-12】(7.7%)で連対すらなかった。

3つ目のデータに当てはまったのは、消去済みのヤマニンアンプリメに加えて、ソリストサンダー、ワイドファラオの合計3頭。近6走すべて馬券圏内のソリストサンダーには安定感と勢いを感じるが、思い切って消去する。

【今年の該当馬】
・ソリストサンダー
・(ヤマニンアンプリメ)
・ワイドファラオ

『前走から中5週以下』×『前走重・不良』★8.3%★

4つ目の消去データは、前走からの間隔とその時の馬場状態から導き出したい。前走から中5週以下という間隔は頭数も多く、【7-6-4-98】(14.8%)で消す要素はなさそう。しかし、そのレースが重か不良馬場で開催されていた場合、その成績は【1-1-0-22】(8.3%)まで落ち込む。1か月半以内のレースで泥をかぶる競馬を経験した馬は本番で苦戦する傾向があるといえそうだ。

今年このデータに当てはまったのは、不良馬場で開催された東海S組のインティとオーヴェルニュ、そして、重馬場で開催された川崎記念5着のミューチャリーの3頭。これまでに16頭を4頭まで減らすことに成功した。

【今年の該当馬】
・インティ
・オーヴェルニュ
・ミューチャリー

『前走から距離延長』×『今回奇数馬番』★5.4%★

最後は、前走から距離延長組に絞って消去できそうなデータを探した。前走1600m未満を走っていた馬は、フェブラリーSでは枠順が重要な要素となる。具体的には、馬番が奇数か偶数かが運命の分かれ道。偶数馬番に収まった時は【4-0-2-28】(17.6%)と好走率は高い。しかし、奇数馬番だと【0-2-0-35】(5.4%)で、一気に信頼度は落ちる。

残った4頭の中で、前走から距離を延長してくるのは、いずれも根岸S組のサクセスエナジー、ヘリオス、レッドルゼルの3頭。もし奇数馬番を引き当てたときは迷わず消去する。

【今年の該当候補】
・サクセスエナジー
・ヘリオス
・レッドルゼル

上記3頭は枠順確定後に取捨を判断するが、確実に消去データを免れることになったのは、6歳馬のエアアルマスだけとなった。左回りコースには実績がなく、骨折明けの近2走が案外で人気薄が予想される。

しかし、砂を被ることなく外目をうまく立ち回れば、馬券圏内に粘り込む可能性は十分あるはずだ。1週前追い切りでもいい動きを見せており、今のところこの馬を本命に抜擢する予定だ。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年から、恥を覚悟でTwitter(@Yuuu_Yagi11)にて全重賞の予想、買い目、年間収支を掲載中。

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