【フェブラリーS】今年は堅い年?過去10年の傾向から見えた注目すべき3頭

高橋楓

フェブラリーSイメージ画像ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

堅い決着か万馬券か極端なレース!ポイントは1番人気の年齢にあり

東北人の私にとってフェブラリーSは特別な一戦。岩手の雄「メイセイオペラ」が日本競馬史上初の地方所属馬にして中央競馬GⅠ制覇を果たしたレースである。

あの日、テレビの前でその奇跡を目の当たりにするのだが、ウイニングランのイサオコール、そして続々と報じられた水沢競馬場のファンの様子など、今でも忘れる事ができない。

過去5年間の優勝馬ⒸSPAIA
過去10年間の配当ⒸSPAIA


2011年以降のフェブラリーSは馬連4番人気以内で堅く収まるか、万馬券かの両極端なレースとなっている。平均配当は馬連14,784円、3連単176,512円。最低人気の馬であっても2014年にはコパノリッキーが1着、昨年2020年はケイティブレイブが2着と馬券に絡んでいる。

万馬券になった年はいずれも6歳以上の馬や初ダートの馬が1番人気になった年。当日の人気と1番人気馬の年齢には注目しておきたい。なお、5歳馬が1番人気だと[3-1-1-0]で複勝率は100%だ。

前走成績には要注目!実績よりも勢いに注目せよ

過去10年 前走レース別成績ⒸSPAIA


近10年間の連対馬中16頭は前走3着以内に好走していた。前走10着以下と惨敗してきた馬は[1-0-1-19]と全く奮っておらず、2017年にチャンピオンズC12着から巻き返して1着となったゴールドドリーム(2番人気)、2015年チャンピオンズC11着から3着に入ったベストウォーリア(3番人気)の2頭のみになっている。「チャンピオンズCで惨敗したが、フェブラリーSで上位人気に支持された」馬以外の逆転は厳しい状況となっている。

ステップレースとして最も多くの優勝馬を輩出しているのが根岸Sで[4-2-2-49]の成績。特に近5年はウェイトが高まっており、前哨戦で連対してフェブラリーSに挑んできた馬は[3-1-2-2]と好成績を残している。今年はレッドルゼル、ワンダーリーデルには要注意だ。

半面、3着以下に敗れた馬は[0-0-0-18]と1頭も馬券に絡めていない事は覚えておきたいデータでもある。次に東海Sが[3-1-1-13]となっている。前走チャンピオンズC組は[1-2-1-5]で連対率33.3%。過去に重賞以外からの挑戦で馬券に絡んだのは2016年に最低人気で優勝したコパノリッキーただ1頭だ。

東京ダート1600m好成績ランキング!戸崎・ルメールには逆らえない

東京 ダート1,600m 騎手リーディングランキングⒸSPAIA
東京 ダート1,600m 種牡馬リーディングランキングⒸSPAIA


2010年から2021年2月11日までに東京競馬場で行われたダート1600m戦は1173レース。その勝利ジョッキーと種牡馬をランキング、データ化してみた。

騎手のランキングで第1位は戸崎圭太騎手で[87-66-58-353]、第2位はC.ルメール騎手[78-46-29-132]、第3位は横山典弘騎手[75-51-33-325]以下、田辺裕信騎手[64-52-53-443]内田博幸騎手[62-79-66-521]と続く。

戸崎騎手はサウジカップに挑戦するためこのレースには名前がないが、やはり驚異なのはC.ルメール騎手。人気馬に多く乗っているとはいえ、連対率43.5%、複勝率53.7%のハイアベレージ。人気になるであろうカフェファラオに騎乗予定で、やはり気になる存在になりそうだ。

次に種牡馬ランキング。第1位はゴールドアリュール産駒[76-51-38-505]でサンライズノヴァが出走予定だ。第2位はクロフネ産駒[51-40-41-479]で、第3位はエアスピネル、ロードグラディオの父キングカメハメハ産駒[47-57-58-420]が続く。以下シンボリクリスエス産駒[40-40-39-388]、ゼンノロブロイ産駒[36-42-36-294]となっている。

今年は本命党向きの堅い決着と予想する!

今回度々文中に登場した最低人気で当レースを制覇したコパノリッキーを含み近10年間の勝ち馬は、1年以内に地方交流重賞を含むダート重賞制覇という共通項がある。そこからステップレースなどで消去法をしていくと残るのは下記の3頭のみになる。

・オーヴェルニュ(牡5歳・東海S1着)
・カフェファラオ(牡4歳・チャンピオンズC6着)
・レッドルゼル(牡5歳・根岸S1着)

人気にはなると思うが逆らえない存在の3頭だろう。初めにも書いたが、フェブラリーSは荒れない年は馬連4番人気以内で決まっているだけに、今年は本命党の年と思った方がいいかもしれない。

《ライタープロフィール》
高橋楓。秋田県出身。
競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』にてライターデビュー。競馬、ボートレースの記事を中心に執筆している。

《関連記事》
【フェブラリーS】ワンダーリーデルはキケン  激走ゾーンにハマった穴馬候補とは
【京都牝馬S】「ダイワメジャー産駒」「前走1600mは1.9秒以内」など 当日まで覚えておきたいデータとは
【ダイヤモンドS】「重ハンデ馬優勢」「8枠5勝」など 当日まで覚えておきたいデータ

おすすめ記事