【小倉大賞典】一発狙うならレイホーロマンス、ノーブルマーズ 当日まで覚えておきたいデータ

勝木淳

小倉大賞典データインフォグラフィック2021ⒸSPAIA

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1~6番人気まで互角の成績

1月半ばから8週間、冬の小倉はローカル中京の代替もあってロングラン。小倉大賞典は6週目に行われる。前半で道悪競馬も続き、開催後半は外差し馬場が予測される。そう言いつつ、インが残るのも小倉の芝。当日の馬場読みは重要になる。

それほどわずかな差が結果に影響するように、小倉大賞典は例年大混戦。その傾向を過去10年間のデータから探っていこう。

人気別成績(過去10年)ⒸSPAIA


まずは気になる人気別成績から。1番人気は【2-1-2-5】で微妙。10年で半数が馬券圏外なので、1番人気の信頼度は高いとはいえない。だが残り半数はきちんと3着以内に来ているわけで、これを蹴っ飛ばすのはキケン。取り扱いが難しい。

勝ち馬は6番人気以内なので、1着候補はそれなりの馬がよさそう。ただし、勝率・複勝率ともにその確率は1~6番人気まで横並び。10番人気以下も2着3回、3着2回。基本は手広くいきたい。

年齢別成績(過去10年)ⒸSPAIA


4歳【3-1-2-18】勝率12.5%と他世代をリード。パンサラッサには注目。5~7歳はほぼ同率で、8歳【0-2-1-18】まで年齢で傾向をつかみにくいレースだ。

狙うなら距離短縮組

ここまで明確な傾向をつかめるデータはなし。小倉大賞典はひと筋縄ではいかない。ここからは具体的な戦歴を探ることにする。まずは前走クラス別成績から。

前走クラス別成績(過去10年)ⒸSPAIA


前走GⅠ【1-0-1-5】は確率上位。該当馬はベステンダンク。前走3勝クラス【2-0-0-9】勝率18.2%が目立つが、2、3着がなくやや極端。アーデントリー、ヴァンランディが該当する。オープン【1-1-2-26】、GⅢ【4-4-5-68】、GⅡ【2-4-2-17】は差が少なく、扱いづらい。

前走との距離比較別成績(過去10年)ⒸSPAIA


つぎは前走距離について考える。同距離の前走1800mは【0-2-0-20】と案外。1800m戦はメンバーレベルが総じて低いことも影響したのか。注目は距離短縮【9-6-7-69】勝率9.9%、複勝率24.2%だろう。短縮といっても色々あるので、距離別にみる。

距離短縮組の前走距離別成績(過去10年)ⒸSPAIA


2500m【1-1-0-2】、2400m【1-3-2-10】は想定に該当馬なし。2200m【1-0-1-5】はレイホーロマンス、ノーブルマーズがいる。前者は小倉で重賞3着、後者は小倉【1-0-2-1】で悪くない。大ベテランの一発は注意だ。主要は2000m【6-2-4-48】。

ボッケリーニ、バイオスパーク、テリトーリアル、デンコウアンジュ、ヴァンケドミンゴ、カウディーリョ、ヴァンランディなど今度は該当馬が多すぎて絞れない。そこで前走2000m組をレース別成績で区分する。

前走2000m・前走レース別成績(過去10年)ⒸSPAIA


着度数でトップは中山金杯の【3-1-2-16】。テリトーリアル、ロードクエスト、バイオスパーク、ヴァンケドミンゴ、ショウナンバルディなどが当てはまる。福島記念【1-0-0-2】はアドマイヤジャスタ、ドゥオーモ。

どちらもローカル重賞好走歴があり、後者は昨年の2着馬だ。これでも候補はまだまだ多い。

前走2000m・前走着差別成績(過去10年)ⒸSPAIA


最後に前走2000m組の前走着差別成績をみると、当然ボッケリーニやヴァンランディのような前走2000m戦を勝った馬もいい。その一方で0.3~0.5負【2-0-2-6】単複回収値217、112や0.6~0.9負【2-0-0-9】単複回収値260、75、1.0~1.9負【0-1-1-17】複勝回収値191、このあたりがホットゾーンだろう。

小倉大賞典データインフォグラフィック2021

ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。YouTubeチャンネル『ザ・グレート・カツキの競馬大好きチャンネル』にその化身が出演している。


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