22勝のルメール騎手が早くも”定位置”確保　出遅れた川田騎手はランクインならず【1月終了時点の騎手リーディング】

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福永騎手は複勝率60.5%

2021年の開幕日となった1月5日は武豊騎手が【3-1-0-3】という成績で好スタートを決めた騎手リーディング争い。月間を通じて好成績を残した騎手は誰だったのか、1月31日終了時点での成績を振り返っていこう。

22勝をあげて、早くも“定位置”の座についたのはルメール騎手だった。例年通り、1月5日の開催は騎乗しなかったが、2日目の1月9日から騎乗を開始。初日こそ未勝利だったものの、3日目以降は3→1→2→4→4→2→1→5と連日勝利を積み重ねて時間の経過とともにエンジン全開、1月31日は5勝の大活躍を見せた。

さらに勝利数だけでなく、フェアリーS、京成杯、AJCCと3週連続で重賞レースを勝利するなど、勢いはとどまることを知らない。2020年は年間重賞17勝だったが、今年はどれだけの重賞タイトルを獲得するのだろうか。

2位は16勝の福永騎手。日別の勝利数を見ると2→1→3→0→1→2→0→2→3→2と開催10日間のうち、6日間で2勝以上をあげていた。2着の回数も16回、3着も14回と多かったこともあり、複勝率は60.5%。これはダントツの高さだった。

同じく16勝だった松山騎手。2着の回数差で3位という成績となった。松山騎手も日別の成績が3→1→0→2→2→2→2→1→1→1と安定しており、0勝だったのはわずかに1日のみ。加えて、騎乗回数は早くも99回と抜けて多い数字となっている。飛躍の年となった2020年の成績をさらに上回る活躍が期待される。

4位と5位は関東の田辺、戸崎騎手がランクイン

4位は13勝の田辺騎手。トップ5の中では唯一重賞勝利がなく、特別レース勝ちも1勝のみだったが、2→2→0→1→0→2→3→1→1→1とコンスタントに勝ち星を積み重ねた。13勝中10勝が3歳戦、新馬戦では6番人気で2勝、10番人気で2着など人気薄での好走が光った。そうしたこともあり、単回収率は140%、複回収率は107%という高い数値となっていた。

5位は戸崎騎手、日別の勝利数は1→0→0→2→1→0→1→2→1→2と後半にかけて調子を上げていき、10勝に到達した。複回収率は88%と決して高くはないものの、中山金杯では11番人気3着、紅梅Sでは7番人気3着、京成杯では6番人気3着など、オープン以上のレースで人気薄の馬を馬券圏内に持ってくるケースが目立った。馬券的には注目しておく必要がありそうだ。

その他、全体リーディングでは8勝で7位となっているが、ショウリュウイクゾで日経新春杯を勝利したことで賞金ランキングでは185,621,000円で5位にランクインした団野騎手についても触れておきたい。

上位騎手が集結する中京開催で6日間に騎乗し、5勝という成績は立派。1月31日終了時点では通算97勝（JRA96勝、地方1勝）と減量卒業間近となっている。平場のレースでも人気薄で馬券圏内に好走させるケースが多く見られることからも、1kgの恩恵が受けられる間に「平場の人気薄」という条件で積極的に狙ってみるのが面白そうだ。

出遅れた川田騎手

その一方で2020年のリーディングトップ5にランクインしていた川田騎手と武豊騎手は、今回圏外だった。

川田騎手は、序盤の5日間は未勝利。2021年の初勝利は1月17日とかなり出遅れてしまった。その後は東海Sで2勝目をあげて勢いがついたのか、1月30日と31日はそれぞれ2勝ずつ勝ち星を積み重ねて6勝（13位）まで巻き返した。

2020年、東京競馬場ではわずか7勝、勝率15.6%と低調な成績に終わり、関東圏では結果が残せていないイメージが強い川田騎手。根岸Sで重賞を制した今年はそのイメージを払拭することができるのか、2月以降の騎乗ぶりにも注目したい。

武豊騎手は、開催初日に3勝をあげる活躍を見せたが、3日間開催となった1月9〜11日は急性腰痛を発症して騎乗を断念。翌週から復帰したものの、その後の成績は【2-2-7-20】と完全復調には至っていないように見受けられる。

しかし、また1カ月が終了しただけで5位の戸崎騎手とは5勝差。51歳を迎えたが、まだまだ固め打ちもできる騎手なので、今後上位争いに加わってくるだろう。

ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在は競馬ライターとしてだけでなく、カメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場で取材活動を行っている。

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