【シンザン記念】内先行有利のトラックバイアス 素質最上位のククナより狙いたい先行馬とは

坂上明大

アルテミスステークスのトラックバイアスインフォグラフィック

ⒸSPAIA

世代屈指の瞬発力

2018年世代の3歳重賞初戦・シンザン記念。オルフェーヴルやジェンティルドンナ、そしてアーモンドアイといったのちの三冠馬がステップにした出世レースだ。ただ、今年は中京芝1600mで行われる点に要注意。地力と適性を参考レースから見極めていきたい。

アルテミスSトラックバイアス インフォグラフィック


【アルテミスS】
開催前半に雨の影響を受けたことでラチ沿いは強く傷んだ状態。Bコースに替わっても、内が極端に良くなることはなく「馬場差無」と評価。前後半3F36.1-34.0の上がり3F勝負となったが、直線は後方からの追い風の影響で末脚が決まりやすい展開だった。時計上スローペースだったとはいえ、一概に前有利というのは少々乱暴か。

2着馬ククナは序盤でごちゃついて後方からの直線一気。包まれて進路が確保できたのは残り300m程であり、自身の上がり3Fは11.3-11.1-11.0程度。のちの阪神JF1、3着馬を相手に脚を余し気味での2着は素晴らしい。母クルミナル譲りの高速ピッチ走法で、瞬発力勝負なら世代屈指の1頭だろう。

トラックバイアスに要注意!

【京王杯2歳S】
内側の芝が傷んでいることは映像からでも見て取れる程で、当日の好走馬直線平均進路は10.0頭目とかなり外に寄った馬場状態で「外有利」。ただ、各鞍上もこれを考慮して内を避けるように進路を取っているため、実際に内側を走らされた馬はそれほど多くなかった。

2着馬ロードマックスは中団で折り合いに専念し、直線は大外から一気の追い込み。ピッチの上がり方が素晴らしく、ディープインパクト産駒らしい瞬発力を見せた。トラックバイアス通りの好走ではあるが、高速馬場なら安定した末脚が期待できるだろう。

8着馬ブルーシンフォニーはレース前からテンションが高く、発汗が目立つ状態。レースでも出遅れた上に、掛かり通しでラストは伸びずバテず。当日の精神状態は確認が必要だが、巻き返せる地力は備えている。

9着馬ファルヴォーレは9番枠から中団の内につけ、直線も荒れた内目を走行。馬場の不利が大きかったことは、次走の快勝が証明済みだ。

高速馬場でのタイムトライアル戦

【朝日杯FS】
開催を通して硬めの高速馬場が継続。ラチ沿い2頭分程はやや荒れていたが、それより外は内外差のない馬場状態であった。レースはモントライゼが気っ風良く逃げて前後半3F33.7-35.4の前傾1.7秒だったが、2番手以降は34.5-34.6の前傾0.1秒。2歳戦とはいえ、GⅠとしてはやや速めの平均ペースといった程度だろう。

4着馬バスラットレオンは叩き2戦目と距離短縮で大幅にパフォーマンスアップ。完璧な立ち回りだっただけに現状はこれが限界であったが、レコード決着の4着は額面通りの評価が必要だ。

6着馬ロードマックスはやや掛かり気味に中団外目を追走。直線では3着馬レッドベルオーブの直後につけて、自身は上がり3Fメンバー中3位の末脚を披露。距離は1600mが限界だが、堅実な末脚は素晴らしい。

内先行有利のトラックバイアス

年末のBコース開催から年始はAコースに替わり、先週はラチ沿いの先行馬の好走が目立った。素質はククナを最上位に評価しているが、今のトラックバイアスなら◎バスラットレオンと○ダディーズビビッドの先行力に期待したい。▲レゾンドゥスリールは2戦目でスタートが良化すれば素質は見劣らない。

◎バスラットレオン
○ダディーズビビッド
▲レゾンドゥスリール
△ククナ
△ロードマックス
☆ブルーシンフォニー

※記事内の個別ラップは筆者が独自に計測したものであり、公式発表の時計ではありません。

ライタープロフィール
坂上明大
元競馬専門紙トラックマン。『YouTubeチャンネル 競馬オタク(チャンネル登録者40000人強)』主宰。著書『血統のトリセツ』。血統や馬体、走法、ラップなどからサラブレッドの本質を追求する。


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