【シンザン記念】狙いはキャリア4、5戦の牡・セン馬! 覚えておきたいデータと浮上する穴馬は
勝木淳
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上位人気堅実も…
史上2頭目の三冠馬シンザンの名を拝したシンザン記念は1967年創設。80年(勝ち馬ノトダイバー)、94年(勝ち馬ナムラコクオー)を除きすべて京都芝1600mで施行されてきた。今年はレース史上初の中京施行となる。そうはいいつつも開催時期に変化はなく、3歳冬という舞台設定は変わらない。キャリアなどローテ面のデータは過去のシンザン記念のものが有効だろう。なお、データは過去10年分のものを使用する。
まずシンザン記念というと、12年ジェンティルドンナ、18年アーモンドアイ、20年サンクテュエール、16年2着ジュエラーと牝馬の活躍が目立つ。牝馬に注目はセオリーであることにちがいない。しかし平坦の京都から急坂がある中京への条件変わりはいささか牝馬に不利ではなかろうか。
前記の牝馬を含め1番人気【3-0-1-6】、2番人気【3-2-1-4】は大きく崩れない。とはいえ、1番人気が10回中6回は馬券圏外で冬の3歳重賞らしく前評判が結果と一致しない年も多い。牝馬を除くと1番人気【2-0-1-4】、2番人気【1-1-1-4】、2番人気の信頼度が一気に落ちる点に注意したい。12番人気以下は【0-0-0-29】で壊滅も11番人気3着2回、8番人気【2-0-0-8】、9番人気【0-3-1-6】。大穴まではいかずとも中穴が出現する可能性は十分ある。
シンザン記念の最大の特徴がキャリア別成績。ほかの3歳重賞で強さを見せる、キャリアの浅い馬がイマイチで、2戦【3-2-3-20】こそ悪くないが、1戦【1-2-1-11】や3戦【1-1-2-24】は振るわない。対照的に4戦【2-1-1-15】や5戦【3-2-3-18】が好成績で、6戦【0-2-0-10】まで目を配っておきたい。4戦の単複回収値は136、90、5戦は210、138。6戦の複勝回収値も104で穴はここから出現する。
念のため牝馬のキャリア別成績も出す。こちらは1戦【0-2-1-6】、2戦【3-0-0-4】なので牝馬はキャリアが浅い組を中心に狙いたい。
キャリア4、5戦、ポイントは前走距離と競馬場
では話を元に戻し、キャリア4、5戦組の好走パターンを探っていく。
キャリア4戦組を掘り下げるために前走クラス別成績をみる。前走1勝クラス【1-0-0-3】の1勝は16年8番人気ロジクライ。未勝利を4戦目に勝ち上がった馬を狙うのは難しいが、前走GⅠ【1-1-0-4】はわかりやすい。ようは朝日杯FS出走馬で、13年1番人気1着エーシントップ、14年2番人気2着ウインフルブルームと前走朝日杯FS組が上位人気に支持された場合は逆らえない。
その朝日杯FS組を含めキャリア4戦かつ前走1600m戦出走馬は【2-1-1-7】。キャリア4戦は前走1600m戦以外に好走例がないが、その前走1600m戦出走馬は単複回収値236、156とおいしい。前記の朝日杯FS出走馬以外は16年8番人気1着ロジクライ、20年9番人気3着コルテジアと中穴ばかり。覚えておきたいパターンだ。
キャリア5戦で同じデータをみると、朝日杯FS組は【0-1-2-6】とややトーンダウン。5戦で注目すべきは前走1勝クラス【2-0-1-9】だろう。単複回収値は414、188で7、11、8番人気馬が1、3、1着。キャリア5戦かつ前走1勝クラス出走の人気薄はマークしたい。
キャリア5戦組をさらに異なる角度から、前走競馬場別成績で見てみよう。前走阪神は【2-2-3-10】単複回収値292、200。開催日程の関係から直前の12月阪神開催に出走した馬ばかり。
11年7番人気1着レッドデイヴィス(前走12/26、500万下)、13年9番人気2着ヘミングウェイ(前走12/23、未勝利)、16年11番人気3着シゲルノコギリザメ(前走12/20、500万下)、17年8番人気1着キョウヘイ(前走12/23、千両賞)。キャリア5戦、前走12月の阪神出走馬は穴パターン。もっと絞ると、キャリア5戦、前走12月の阪神、かつ1勝クラス出走馬は【2-0-1-7】勝率20%、複勝率30%単複回収値497、226。これに合致する馬こそがシンザン記念の穴パターンだ。
ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。YouTubeチャンネル『ザ・グレート・カツキの競馬大好きチャンネル』にその化身が出演している。
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