【チャンピオンズC】 過去6年で前走地方交流出走馬6勝 少数精鋭の関東馬を狙え!など 当日まで覚えておきたいデータ
勝木淳
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8枠【0-0-0-11】など外枠が不振
早いもので2020年も師走を迎える。全世界の日常が一変した1年も間もなく終わる。
12月のGⅠ戦線はダートの頂上決戦チャンピオンズCから。冬の旬はダート競馬。このあと大井の東京大賞典、川崎の川崎記念、2月フェブラリーSとダートのビッグレースが続々やってくる。
ここでは2020年JRAダート路線の総決算チャンピオンズCについて旧ジャパンCダートを除く2014年以降6回分のデータで分析する。
18年ルヴァンスレーヴ、19年クリソベリルと2連勝中の3歳が【2-1-0-8】勝率18.2%、複勝率27.3%と世代別でトップ。ダート界の世代交代は遅いイメージがあるが、ここ2年は3歳の新星が台頭中。中京のシリウスSを勝ったカフェファラオは有力だろう。ただし昨年の勝ち馬4歳クリソベリルがこれに立ちはだかる。
ただ、データでは4歳【1-0-1-22】勝率4.2%、複勝率8.3%と振るわない。内訳をみると1人気は14年コパノリッキー12着のみ。まさかの後方追走のまま終わった競馬で力を出せなかった。これをもっとクリソベリル減点としていいのやら。
注目は6歳【2-3-1-15】勝率9.5%、複勝率28.6%や5歳【1-2-3-14】複勝率30%。芝と比較してもやはりダートの猛者は頑丈で加齢とともにあっさり衰えることはない。
15年12人気1着サンビスタ(6歳)、16年6人気1着サウンドトゥルー(6歳)、同年10人気3着アスカノロマン(5歳)、18年8人気2着ウェスタールンド(6歳)など穴も多い。今年も5、6歳勢は多士済々だ。
全体的に見ると5枠【2-0-1-9】を頂点に内枠の成績がいい。ダートは砂を被らない外枠が優勢ではあるが、このレースは6枠【0-1-1-10】7枠【0-2-0-10】と成績が下がり、8枠は【0-0-0-11】で好走ゼロ。もっとも3人気以内は1頭もいなかった。
前走地方交流出走組が全勝
さらに具体的に登録馬を分析するために前走レース別成績をみていく。
着度数上位はJBCクラシック【2-1-3-23】、南部杯【2-1-0-3】、JBCレディスクラシック【1-0-0-1】、日本テレビ杯【1-0-0-0】と地方交流重賞がズラリと並ぶ。フェブラリーSが前走地方交流出走馬苦戦という傾向があるが、対照的に地方交流経由の馬がよく走る。
今年はJBCクラシックからクリソベリル、チュウワウィザード。南部杯からアルクトス、ゴールドドリーム、インティ。日本テレビ杯経由でアナザートゥルースなど有力どころから穴っぽいところまでそろっている。年齢別で怖い5、6歳も多い。
対照的にJRAのステップレースは結果が出ていない。みやこS【0-2-2-19】、武蔵野S【0-2-0-15】で勝ち馬はゼロ。武蔵野S上位のサンライズノヴァ、エアスピネルやみやこS勝ち馬のクリンチャーなどには気になるデータだ。前走地方交流出走組を上位、JRAステップレースを一段下げるといった感じだろうか。
もう少し違う角度から攻めてみる。
ダートは関西馬がことさら強く、このレースの出走数も美浦所属17頭に対して栗東所属73頭で圧倒的。ただ成績でみると、関西馬【4-5-5-59】勝率5.5%、複勝率19.2%、関東馬【2-1-1-13】勝率11.8%、複勝率23.5%で関東馬が逆転する。関東馬は量より質といったところか。
7人気以下は【0-0-0-9】なので実力が足りない馬は厳しいものの、6人気以上に評価される馬であれば好走する可能性はある。3歳カフェファラオ(堀厩舎)は年齢の傾向とも合致、上位人気が予想されるので注目。
7人気以下になる可能性はあるが、6人気以内に入るようなら、アルクトス(栗田徹厩舎)が面白い。5歳【1-2-3-14】南部杯組【2-1-0-3】と合致する好走データは多い。
ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。YouTubeチャンネル『ザ・グレート・カツキの競馬大好きチャンネル』にその化身が出演している。
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