【秋華賞】デアリングタクトの三冠濃厚も相手は大混戦 妙味があるのは「同厩舎の人気薄」

京都大学競馬研究会

秋華賞に出走したオークス馬の成績 インフォグラフィックⒸSPAIA

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オークス馬の成績は安定

10月18日に京都競馬場で行われる秋華賞(GⅠ・芝2000m)。今週から3週連続でGⅠが開催されるが、今年は各レースで偉業達成が期待されている。牡牝ともに無敗の三冠馬が誕生するのか、アーモンドアイがGⅠ8勝目をあげることができるのかなど、競馬ファンにとってはたまらない3週間だ。

その開幕を飾るのが秋華賞だが、無敗の牝馬三冠を目指すデアリングタクトの一強ムード。しかしその他にも、オークス2着のウインマリリン、前哨戦を勝利したリアアメリアやマルターズディオサなど、好メンバーが集結した。デアリングタクトに死角はあるのか、魅力的な穴馬はいるかなどを、過去の傾向も踏まえながら見ていきたい。

まずはその年のオークス馬の成績を見ていく。

秋華賞に出走したオークス馬の成績(過去10年)ⒸSPAIA


過去10年において、秋華賞に出走してきたオークス馬は【5-1-0-2】と好成績。馬券圏外だったのは、ローズSでも大敗していたエリンコートとオークス以来の休み明けで鞍上も乗り替わりだったサンテミリオンのみ。

この2頭は秋華賞以後も不振だったのである意味燃え尽きていたとも言え、力を出せる状態にあるオークス馬なら信頼できる。この点でいえばデアリングタクトにとって良いデータだと言えるだろう。

近年は紫苑Sも王道ローテに

秋華賞3着内馬の前走成績(過去10年)ⒸSPAIA


続いて、秋華賞の3着内馬の前走成績について見ていくと、紫苑Sが重賞に昇格した2016年以降では、ローズS組が2着1回、3着4回であるのに対し、紫苑S組は1着2回、2着2回という成績。

紫苑Sが重賞昇格する前は、2014年のショウナンパンドラが1着になった以外馬券に絡んでいなかったこと考えると、重賞昇格後は紫苑Sも王道ルートになってきていると言える。

紫苑Sの東西別成績ⒸSPAIA


さらに紫苑Sについて掘り下げてみると、重賞昇格以前の2015年までは、優先出走権が2着までにしか与えられないオープン特別であったこともあり、関西馬の出走が少なかった(新潟開催だった2014年は関西馬が4頭出走していたが、それ以外の年は2頭か3頭だった)。

しかし重賞昇格後の2016年以降は、関西馬の出走数は6頭、4頭、4頭、2頭と、昨年は少なかったものの以前より増えてきている。また2016年以降、秋華賞で馬券に絡んだのは関西馬が3頭、関東馬が1頭。紫苑S組の好走馬は関西馬の方が多いということを考慮すると、関西馬かつ紫苑S経由馬を狙ってみるのが面白そうだ。

最後にオークスからの直行組に関しても触れておくと、2年連続で1着馬が出ており、デアリングタクトにとっては良いデータとなっている。単に休み明けだからという理由だけで軽視するのは危険だ。

デアリングタクトには逆らえない

以上のデータを踏まえ、本命はデアリングタクト。オークス馬の成績は安定しており、休み明けも問題ないとなれば逆らう要素が無い。桜花賞は道悪のハイペースで、後ろも脚を使わされる中、ただ1頭後方から差し切り快勝。逆にオークスでは中だるみのペースで前が有利な中、直線で前が詰まりながらも末脚を繰り出し完勝。

全く性質の違うレースでともに完勝している以上、同世代間では力の差がはっきりしている。確かに後方からの追い込みで届かない危険性も無くはないが、これまでは意図的に抑えているようにも見え、ある程度前目に付けることもできるはずだ。ここは流石に逆らえない。

対抗にはミスニューヨークを推す。紫苑Sでは4コーナーで完全に前が壁になり追い出しがかなり遅れるロスがあった。長く良い脚を使うタイプなので、このロスは相当大きかったが、それでも勝ち馬と0.3秒差まで詰めてきており、一線級相手でも十分に通用することを示した。「同厩舎の人気薄」という格言を信じるわけではないが、妙味は十分あると見て対抗評価とする。

3番手はウインマイティ―。紫苑Sは外枠と出遅れが全てで、それでも後方から上がり最速の脚を使って6着。着順こそ悪かったが着差はなく、出遅れさえしなければ十分好走可能だ。また、この馬は完全な叩き良化型で、デビュー戦及び3か月以上の休み明けは3戦全て馬券外。逆にその他のレースでは5戦して全て馬券圏内に好走しており、抜群の安定感だ。2着候補としてかなり期待できる。

以下、ローズSで2番手からの競馬ができ、完勝したリアアメリア、紫苑Sは流れが向いたものの、引き続き展開利が見込めそうなマルターズディオサを挙げる。

リアアメリアはスローペースになれば強さを発揮できそうだが、阪神JFや桜花賞のようにタフなレースになると力を発揮できないのが難点だ。今年は逃げ馬不在だが、デアリングタクトに勝つために早めに動き、締まったタフなレースになりそうと見てこの評価とする。

ウインマリリンは中間にフレグモーネを発症して調整が遅れており、何とかギリギリ間に合わせた印象。クラブのHPの情報によると、2週間前の時点では出走自体が微妙だったようなのでここは見送りたい。(文:川崎)

2020秋華賞予想印
◎デアリングタクト
○ミスニューヨーク
▲ウインマイティ―
△リアアメリア
×マルターズディオサ
消ウインマリリン

ライタープロフィール
京都大学競馬研究会
今年で25周年を迎える、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えを目指す本格派が揃う。

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