【京都大賞典】危険な人気馬はキングオブコージ ハイブリッド式消去法で残った5頭は?

八木遊

2020京都大賞典消去法インフォグラフィックⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週の『スプリンターズS』は、イチ推しのビアンフェが“暴走”し、最下位に沈んだ。ただし、消去を免れたグランアレグリアとアウィルアウェイが1着と3着。推奨したワイド21.1倍を的中し、ようやくこの企画の“初日”が出た。この調子で今度は3連複ゲットといきたい。

今週の対象レースは『京都大賞典』だ。過去10年のデータから複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。馬券対象から、1頭でも多く“消去”して週末の予想に臨みたい。今年の『京都大賞典』ではどの馬が凡走する確率が高いのか、データで迫った。

『前走5着以下』×『今回斤量増』★0.0%★

まずは前走の着順に注目。4着以内だった馬は過去10年で【6-4-3-26】。対して5着以下だった場合は【4-6-7-60】なので、意外に健闘しているといえる。しかし、前走5着以下で、前走から斤量が増えた場合は【0-0-0-12】とすべて馬券圏外に沈んでいる。

今年このデータに該当したのは、登録18頭中3頭。2走前の目黒記念で2着に好走したアイスバブルなどが該当した。

【今年の該当馬】
・アイスバブル
・バラックパリンカ
・ミスマンマミーア

『6歳以上』×『前走ハンデ戦』★4.8%★

続いては年齢に注目した。6歳以上の馬は【2-1-5-48】で、やや苦戦傾向。それに加え、前走がハンデ戦だった場合は【1-0-0-20】で複勝率は4.8%となる。唯一馬券になったのが、昨年11番人気で優勝したドレッドノータスだった。

今年はこの条件にノーブルマーズなど3頭が該当。2つ目のデータを終えて18頭中6頭が消去された。

【今年の該当馬】
・ドゥオーモ
・ノーブルマーズ
・リッジマン

『鹿毛』×『前走初角7番手以下』

3つ目のデータはこの企画で初めて毛色に注目してみた。サラブレッドで最も多いといわれる鹿毛。今年の京都大賞典に登録されている18頭中7頭がこの毛色である。しかしこの『京都大賞典』では鹿毛の馬がやや苦戦している。特に前走で最初のコーナーを7番手以下で通過した場合は【1-0-0-19】。競走能力との因果関係があるのか、明確にはいえないが、複勝率10%未満という条件を満たしているので思い切って採用したい。

今年これに該当したのは3頭。うち2頭は2つ目のデータで消去済みだった。新たに消えたのは上位人気が予想される4連勝中のキングオブコージ。相手関係が一気に強化され、休み明けに加えて、初めての斤量(57kg)と不安要素も少なくない。危険な人気馬とみて消去する。

【今年の該当馬】
・キングオブコージ
・(ドゥオーモ)
・(リッジマン)

『前走馬体重480kg未満』×『前走阪神以外』★7.9%★

このレースで好走するにはある程度の馬格が必要だ。過去10年で前走の馬体重が480kg以上だった馬は【7-9-6-48】。480kg未満の【3-1-4-39】との差は歴然。さらに前走480kg未満だった馬が前走を阪神以外で走っていた場合は、【1-1-1-35】で、複勝率は7.9%まで落ち込む。

今年この条件を満たすのは8頭に上る。5頭はすでに消去済みで、新たにアルバート、ステイフーリッシュ、バイオスパークの3頭が消去リストに加わった。

【今年の該当馬】
・(アイスバブル)
・アルバート
・ステイフーリッシュ
・(ドゥオーモ)
・バイオスパーク
・(バラックパリンカ)
・(ミスマンマミーア)
・(リッジマン)

『母父が非ノーザンダンサー系』×『前走から距離短縮』★9.1%★

最後は血統に注目。種牡馬別では際立った特徴がなかったため、母父の系統に注目した。母父が非ノーザンダンサー系、かつ前走から距離短縮組の成績は【1-1-0-20】。複勝率は10%に満たない。最後の消去条件として採用した。

今年このデータに該当したのは5頭。新たに消えたのは、シルヴァンシャー、タイセイトレイル、そしてモンドインテロの5頭。5つの条件を経て、13頭の消去に成功した。

【今年の該当馬】
・(アルバート)
・シルヴァンシャー
・タイセイトレイル
・(バラックパリンカ)
・モンドインテロ

消去を免れたのは、カセドラルベル、キセキ、グローリーヴェイズ、ダンビュライト、パフォーマプロミスの5頭。妙味を求めるなら、4歳牝馬のカセドラルベルに食指が動く。3勝クラスを勝ち上がったばかりの先行馬ながら、堅実な末脚を兼ね備えている。初めての重賞挑戦、初めての2400mとクリアすべき課題は多いが、人気薄で買えるのはこれが最後になるかもしれない。

もう1頭挙げるとすれば、8歳馬のパフォーマプロミスだろう。魅力は56kgの斤量で出走できる点。これまで56kg以下だと【7-2-1-0】と全て馬券圏内。年齢で人気を落とすようなら狙ってみたい。馬券はカセドラルベルとパフォーマプロミスの2頭を軸に3連複とワイドで勝負予定だ。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。競馬との出会いはメジロマックイーンが勝った1990年菊花賞。その後、オルフェーヴルに魅了され今に至る。思い出のレースはトウカイテイオーが勝った1993年有馬記念とウイニングチケットが勝った1993年日本ダービー。

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