【ローズS予想】今年のオークス組はレベルが低い　 京大競馬研究会の本命は上がり馬フアナ

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オークスの着順を鵜呑みにするのは危険！

3歳トライアルの時期が来ると秋の始まりを感じさせられる。今後はGⅠが続くので、月日が流れるのが速く感じる方も多いのではないだろうか。

今週は、秋華賞トライアルであるローズS（GⅡ・芝2000m）を予想していきたい。今年は、様々な路線からフルゲートの18頭が揃い、非常に見ごたえのあるレースになるのではないだろうか。早速予想していこう。

このレースは、前走オークスから出走する馬も多いので、オークス組に関するデータから見ていく。

オークスの5着以内の馬のローズSの成績を、オークスの単勝オッズによって分けたデータを見てみると、単勝1.0〜9.9でオークス5着以内だった馬のローズSの成績が【6,4,0,4】だったのに対し、単勝10.0以上だった馬は【1.0.0.6】、複勝率14.3%とわずか1頭しか馬券に絡んでいない。その理由としては、オークスで人気になり、きちんと掲示板に載れる馬は、GⅠなどあらゆるレースを堅実に走ることができ、能力があるからだと考える。

一方で、単勝オッズが高い馬が上位を独占すると、世代のレベルが安定していないということになる。今年のオークスの2～5着は、すべて単勝20倍超えの馬が入線し、完全にデアリングタクトの1強という印象だった。そのことからも、2着以下のレベルが安定していないといえる。

オークス3着のウインマイティ（60.5倍）や、オークス5着のマジックキャッスル（107.6倍）が、先週の紫苑Sで馬券外であったことからも、素直にオークスの着順を鵜呑みにはしたくない。他路線組の馬も積極的に狙っていきたい。

本命は、非オークス組の素質馬フアナ

◎フアナ
フローラS3着の素質馬を本命馬として推奨したい。フローラSでは、直線でややスムーズさを欠いてしまったにもかかわらず、勝ち馬と0.1秒差の3着だった。前走の1勝クラス（1着）は、圧巻の競馬。勝ち時計1:44.9というのは、開幕週の高速馬場とはいえ、かなり優秀。

さらに、レースラップにも注目。12.2 - 11.0 - 11.9 - 11.7 - 11.4 - 11.8 - 11.5 - 11.6 - 11.8 (35.1-34.9)というように、前半の1000mが58.2と速かったにもかかわらず、ラスト2Fが11.6‐11.8と0.2秒しか失速していない。その流れで、ラスト300mだけで3着以下を一気に突き放し、上がり1位の34.6を計測する素晴らしい内容だった。鞍上もルメール騎手で、前走オークス組に注目が集まり、この馬の人気が少しでも落ちるのなら、面白い。

○アカイイト
もともと、展開に注文が付く馬だったが、いい脚で追いこんで来る馬だった。2走前（1着）の勝ち時計1:47.6は、同日に行われた3勝クラスのSTV賞の1:47.8よりも0.2秒速いタイム。アカイイトが勝利した1勝クラスの3着馬イカットが、次走すぐに勝ち上がっていることからもレベルの高さがうかがえる。

前走は5着だったが、レースラップに注目してほしい。前半3F37.4秒、5F62.2秒のスローペースで後方の競馬をして展開不利だった。また、直線ではスムーズさを欠いてしまい、完全に脚を余していたことからも本来は勝っていたという内容。今回、さらに高いパフォーマンスが見込める。

▲デゼル
オークスでは2番人気に応えられなかったが、敗因は、直線の位置取りと、ローテーションである。直線の位置取りについては、オークスはデアリングタクトを除いて、内でロスなく競馬をしたウインマリリンが2着、ウインマイティが3着だった。そんな中、外目に回したものだったので、悲観する内容ではない。同じように8枠17番から直線外目で競馬し、凡走したマルターズディオサは先週の紫苑Sで結果を残しているので、デゼルにも期待は高まる。

ローテーションに関しては、やはりディープインパクト産駒ということもあり、スイートピーSから中3週でのオークス挑戦は厳しかったか。しかし、スイートピーSのパフォーマンスは評価していて、レース上がり3Fが11.4 - 10.9 - 11.2（33.5）の流れを後方から差し込み、自身の上がりは32.5でまとめた内容は素直に評価したい。

他には、オークスでは出遅れて9着に敗れたが、着順以上の評価ができ、母父ガリレオで成長力のありそうな△リリーピュアハート、追い切りが抜群のフラワーC覇者△アブレイズ、前走で折り合い難の克服が見られ圧勝した△セウラサーリ、未勝利戦のレースレベルがどれもハイレベルな☆ムジカまで、押さえておきたい。

ローズS2020　京大競馬研究会予想
◎フアナ
○アカイイト
▲デゼル
△リリーピュアハート
△アブレイズ
△セウラサーリ
☆ムジカ

ライタープロフィール
京都大学競馬研究会
今年で25周年を迎える、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えを目指す本格派が揃う。