【AI予想回顧】洋芝の重馬場に大苦戦 キーンランドCの本命ダイアトニックは15着に終わる

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
馬場を味方にエイティーンガールが重賞初制覇
札幌競馬場ではサマースプリントシリーズの第5戦、キーンランドC(GⅢ・芝1200m)が行われた。AI予想エンジンKAIBAの本命は、前走の函館スプリントSを勝利して挑んできたダイアトニックだった。道悪馬場でもこのメンバーなら馬券圏外は考えにくいと判断したのだろう。
対抗はアスタールビー。連対率、複勝率ともに前走3勝クラスを走っていた馬が好成績で、今年の該当馬は同馬のみだった。3番手以下は、斤量51kgの3歳牝馬ヤマカツマーメイド、昨年のセントウルSでタワーオブロンドンの3着という実績のあるイベリス、昨年のキーンランドCで4着のライトオンキューとなっていた。
好スタートを切ったのはアスタールビーだったが、二の足を使ってハナに立ったのはクールティアラ。内からメイショウショウブ、カッパツハッチあたりも先団につけるが隊列はすんなりと決まる。本命のダイアトニックは、中団インコースからのレースとなった。
600mの通過は34.8、重馬場だということを踏まえると少々ハイペースだったと言えるだろう。3〜4コーナー中間地点で、大外からフィアーノロマーノとライトオンキューが進出。アスタールビー、ヤマカツマーメイドとともに、横並びで直線へと向く。残り200mで先頭に立ったライトオンキューが突き抜けるかと思ったが、さらに外から一気に差し切ったのは、道中後方を追走していたエイティーンガールだった。1:10.6と時計を要する馬場で重賞初制覇となった。
その一方でダイアトニックは15着に終わった。1番枠からのスタートで馬場の悪い内を通らざるを得なかったこともあるが、いつものような行きっぷりは見られず、勝負所でも全くと言っていいほど手応えがなかった。高松宮記念で道悪をこなしているとはいえ、洋芝の道悪では厳しかったのだろう。
ゴドルフィンのワンツー決着
今年は11頭と少頭数でのレースとなった新潟2歳S(GⅢ・芝1600m)。しかしキャリアが浅いとはいえ、全馬が前走1着と難解なレースでもあった。そうした中でAIは阪神で新馬戦を勝利して挑んできたシュヴァリエローズを本命に推奨。対抗には今回と同条件の新潟芝1600mで強い勝ち方を見せていたショックアクション、3番手以下はブルーシンフォニー、ロードマックス、フラーズダルムという印だった。
すんなりとレースの主導権を握ったのはハヴァス、グングンとリードを広げてひとり旅。2番手には唯一の2勝馬ブルーバード、3番手にロードマックスとショックアクションが並ぶ展開となる。新馬戦では先行するレースを見せていたシュヴァリエローズは、最後方からのレースを進める。
前半800mを47.3で通過、長い直線へと向く。馬場の3分どころを通っていたハヴァスのリードはなくなり、外からブルーシンフォニー、そこに間を突いてショックアクションが抜け出す。同じゴドルフィンの勝負服による争いを制したのは、Gleneagles産駒の外国産馬ショックアクションだった。勝ちタイムは1:34.6、2着にはブルーシンフォニー、3着にはフラーズダルムが入り、上位人気3頭での決着となった。
シュヴァリエローズは、直線で一頭だけ最内を通ってジリジリと差を詰めてきたものの5着。切れる脚を使えるタイプではないだけに、スタートで出負けして最後方からのレースとなったのは痛かった。
