【エルムS】ダート中距離は混戦必至 京大競馬研は「休み明け2走目の複勝率100%」「雨馬場得意」のワンダーリーデルを狙い撃つ

京都大学競馬研究会

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ダート中距離戦線は戦うたびに着順が変わる

8月9日(日)に札幌競馬場において行われるエルムS(GⅢ・ダート1700m)。マリーンSを快勝し、ダート初勝利を挙げたタイムフライヤー、アンタレスSの勝ち馬ウェスタールンド、初ダートだった前走のプロキオンSでは2着に好走したエアスピネルなどが集まり、非常に混戦模様の一戦となった。夏の北海道シリーズで唯一のダート重賞を制するのはどの馬か、いくつかのデータをもとに分析してみた。

現在のダート中距離戦線は非常に混戦模様だ。クリソベリルやオメガパフュームなどのGⅠ馬数頭は抜けているが、それ以外の馬についてはレースによって着順が大きく入れ替わっている。

今回エルムSに出走予定の馬も、レースによって着順がかなり入れ替わっている。マリーンSでは、大沼Sで2着だったリアンヴェリテがいいところなく大敗し、カラクプア(今回は出走なし)が7着から2着、アディラートが5着から3着に着順を上げている。ほとんどメンバー構成が変わっていないのにも関わらず、馬場などの条件が変わるだけで大きく着順が変わっているのだ。

他にもタイムフライヤーとワンダーリーデルの着順は毎回入れ替わっていたり、アナザートゥルースとウェスタールンドの着順もよく入れ替わっていたりと、単純な力量比較が難しい。条件次第で、いくらでも着順が変わるくらい実力が拮抗しているので、今回条件が良くなる馬や過小評価されている馬を狙うのが得策だろう。


稍重から不良馬場のダート戦における成績上位3頭

今週の北海道は雨が降りがちな天気であり、週末も一部雨予報が出ているので、稍重またはそれ以上に水分を含んだ馬場での実施となるだろう。そこで、出走馬のダートにおける稍重以下での成績を取り挙げてみた。

4走以上経験している馬の中では、【3-1-0-0】のアルクトスが複勝率100%でトップ、ついで【3-4-2-2】で複勝率81.8%のハイランドピーク、【4-2-2-2】で複勝率80%のアナザートゥルースが好成績。【4-0-4-4】で最多タイの勝利をあげていたワンダーリーデルは複勝率66.7%という成績だった。逆にタイムフライヤーは【0-0-0-2】で6着、9着と苦戦しており、やや気になるところではある。

本命は条件好転のワンダーリーデル

以上を踏まえて、本命はワンダーリーデル。まずこの馬は叩き2走目の成績が非常に良い。

ワンダーリーデルの3か月以上の休み明け成績

今まで3か月以上の休み明けのレースでは連対したことがなくパッとしないが、一度使った後のレースでは【4-0-1-0】と3着以内を外していない典型的な叩き良化型だ。このデータからも、前走のプロキオンSの9着は全くの参考外と見てよい。

前走も上がり3位タイの脚は使っており、伸びている。また、今回予想される雨馬場も得意なので、好走できる条件はかなり揃っている。そして、人気が予想されるタイムフライヤーとは常に接戦を繰り広げており、力の差があるようには思えない。距離経験がないのは不安だが、レースぶりを見る限りこなせそう。父子三人が騎乗することで話題の横山典騎手は、当日この馬に一鞍入魂。人気がないここで狙い撃ちだ。

対抗はサトノティターン。昨年のこのレースは3着でこのコース自体はこなせる。ここ2走は3着だが59キロ、58キロと重い斤量を背負っていた点を考慮すれば合格点。また先着を許した相手もマーキュリーCを勝利しているマスターフェンサーと、そのマスターフェンサーに2度続けて先着しているエルデュクラージュだけであり、ただ相手が強かっただけと見ることもできる。

かつて「サトノティターンはフラフラ走っています」と実況アナウンサーに言われたこともあるほど気性に難のある馬なので、ブリンカー効果も期待できる。加えて今回は斤量56キロとかなり軽くなり、条件は好転しているので対抗評価としたい。

3番手にはアルクトスを挙げる。南部杯で2着、かしわ記念で4着と、地方交流GⅠでは好走できるほど地力はある馬。先述したように雨馬場での成績は【3-1-0-0】とパーフェクト連対で、1700mの距離も勝利経験がある。実績馬であるにも関わらず56キロで出られるのは大きく、人気であっても狙いたい一頭だ。

以下、前走のマリーンSで完勝したタイムフライヤー、実績十分で8歳になっても衰え知らずのウェスタールンド、58キロを背負わされるが安定感のあるアナザートゥルースまで印を回す。

14頭立てなのでこれ以上印は回さないが、ハイランドピークもコース適性が良く雨馬場も得意なので、資金に余裕があれば狙ってみる価値はある。エアスピネルはダート2戦目だが、初めてのダートスタートや厳しくマークされた時に克服できるかなど課題は多い。人気的にも前走が狙い目で、今回人気するならば思い切って消しとしたい。
(文:川崎)

▽エルムS予想▽
◎ワンダーリーデル
〇サトノティターン
▲アルクトス
△タイムフライヤー
×ウェスタールンド
×アナザートゥルース

ライタープロフィール
京都大学競馬研究会
今年で25周年を迎える、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えを目指す本格派が揃う。

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