【宝塚記念】「前走0秒差」で負けた馬の連対率44.4%！京大競馬研究会の本命は？

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宝塚記念レース傾向

宝塚記念が行われる、阪神芝2200ｍというコースは、一般的に淀みなく流れることが多い。加えて、6月の梅雨の影響もあり、上がりがかかっての消耗戦になりがちなため、タフな展開で好走してきた馬を中心に狙いたいところだ。

また、前走2着以下だった馬の過去10年の宝塚記念の成績を算出した。

前走着差が0.3～0.5秒だった馬の勝率は、11.5%、連対率12.5％、複勝率16.7％。0.1～0.2秒差だった馬の勝率は10.5%、15.8%、31.6%。特に前走、着差なしだった馬の成績は勝率11%、連対率44%、複勝率44.4%と高い数字が出ている。今年の該当馬は、クロノジェネシスとスティッフェリオだ。

減点材料が少なく最も馬券内に近い1頭は……

◎16クロノジェネシス
本命はクロノジェネシス。近走の勝鞍である秋華賞と京都記念は、どちらも馬場が重い状態で行われた。このような消耗戦で強さを発揮する。

大阪杯はというと、先述したように春の高速化している阪神の馬場で行われた。つまり、軽い馬場への適性が求められたレースである。そのレースで、やや外目を追走しタイム差なしの2着。6月の阪神の馬場では、十分逆転が可能なはずだ。

またクロノジェネシスは、間隔をあけたフレッシュな状態であるほど好走傾向にある。先ほど述べた秋華賞（1着）は約5か月の休み明け、京都記念（1着）は約3か月の休み明けでの参戦だった。馬券外だったエリザベス女王杯（5着）は秋華賞から約1か月しか空いていないので、敗因はタイトなローテーションとみて良いだろう。

今回は、大阪杯から約3か月の休養明け。馬は、まだまだ充実しておりもっとも馬券内に近い1頭といえる。

○18ブラストワンピース
前走の大阪杯（7着）は、勝ち時計が1:58.4と速く、軽い馬場での適性も求められた。また、このレースのラップは12.9 - 11.7 - 12.3 - 11.9 - 11.6 - 12.1 - 11.7 - 11.3 - 11.2 - 11.7 (36.9-34.2)。前半3Ｆが遅く、その後に11秒台を刻むラップで、ペースのアップダウンが小さく、先行馬にとっては楽な展開だったといえる。

最も展開に恵まれたのが、内でロスなく先行した1着馬のラッキーライラック。それに対して、外を回したブラストワンピースは見直したい一頭だろう。

大阪杯だけでなく、目黒記念でも凡走したように、高速決着はかなり苦手な馬であることが分かる。6月の阪神の馬場なら前走よりもパフォーマンスを上げる可能性が高い。

▲6トーセンスーリヤ
上がりが掛かる展開が得意な馬である。前走の新潟大賞典のレースラップは12.4 - 11.0 - 11.7 - 12.1 - 12.5 - 12.0 - 11.5 - 11.2 - 11.4 - 12.8 (35.1-35.4)とややペースが速く、ラスト2Fから、1Fにかけて11.4 - 12.8と大きく減速している。

これは、最後でバテ合いになっている証拠だ。この展開を好位から抜け出しての勝利は、タフさを見せつけたレースだった。よって宝塚記念に求められる適性を満たしている。また、能力的に足りるのかという話だが、2走前の、美浦S（1着）時のメンバーに注目したい。

3着馬リープフラウミルヒは次走、福島牝馬Sを2着。6着馬サマーセントはその後マーメイドSを優勝するなど、このレースから早くも重賞好走馬を3頭も輩出している。内枠を引きすんなり先行できるとみるので、人気馬に隠れて過小評価されているのなら買いたい。

☆17カデナ
2走前小倉大賞典（1着）は外差し有利の展開だったとはいえ、2着以下を全く寄せ付けない強い勝ち方だった。小倉大賞典のややタフな馬場での勝ち方からも、高速馬場には向かない馬だと考えられる。だが、大阪杯では予想外の走りを見せた。

高速馬場かつスタートでの出遅れと、先行有利の展開では絶望的な状況。それにもかかわらず、上がり最速33.5秒で追いこんできて4着と着順以上に強い内容だった。このことからも今が充実期と見る。

残りの相手としては、前走の香港ヴァーズで、ラッキーライラックに完勝し、天皇賞春ではフィエールマンと接戦を繰り広げた△グローリーヴェイズ。ワンペース競馬にやや疑問なものの、能力上位の△サートゥルナーリアまで挙げておきたい。

・宝塚記念2020　予想
◎16クロノジェネシス
○18ブラストワンピース
▲6トーセンスーリヤ
△3グローリーヴェイズ
△5サートゥルナーリア
△15スティッフェリオ
☆17カデナ

（文　ケータロー）