【CBC賞】11年阪神と8年間の中京 その共通項とは?当日まで覚えておきたいデータ
勝木淳
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11年阪神CBC賞とは
2020年秋後半からはじまる京都競馬場の大改修に備え、7月の中京開催は阪神へと振り替えられるため、CBC賞は阪神競馬場の芝1200mで施行される。阪神でのCBC賞は中京競馬場の改修による11年以来9年ぶりである。まずはその11年CBC賞を振り返る。
勝ったのは高松宮記念以来の出走だった1人気ダッシャーゴーゴー。トップハンデ58.5キロを背負っての勝利だった。2着は逃げたヘッドライナー。京都施行のテレビ愛知OP(芝1400m)1着、次位ハンデの57.5キロだった。3着は4角2番手のタマモナイスプレイ。
昨秋の阪神ポートアイランドS(芝1600m)3着以来、ハンデは56キロだった。阪神施行のCBC賞を踏まえた上で中京施行の8年分のデータから傾向をつかんでみる。
確定ハンデは上からチェック
まずはハンデ戦なので、斤量別の成績をみる。
11年CBC賞と同様に重ハンデ馬が強く、57.5キロ~59キロ【2-2-2-4】勝率20%、複勝率60%と優秀。短距離戦ではハンデ差が生きるのではないかという考えをあざ笑うかのように重ハンデ馬は走る。
まずは確定ハンデの上からチェックしたい。55.5~57キロ【4-1-5-21】、8年間で6勝2着3回3着7回は55.5キロ以上が占める。軽量馬に目をつけてしまうと的中から遠ざかることになりそうだ。
5歳【6-4-4-23】勝率16.2%、複勝率37.8%、8年で6勝とはかなりの確率である。ただ出走頭数が多い世代でもあるので、容易にピックアップはできないが。
残るは6歳【2-2-3-36】で4歳以下と7歳以上は苦戦傾向にある。主力となる5歳馬の前走着順別成績は以下の通りだ。
前走1着【4-0-0-3】、前走5着【1-0-0-2】、前走10着【1-3-1-10】が主だった数字だが、好走、惜敗、凡走いずれのレンジからもCBC賞好走馬が出ており、つかみづらいところがあるが、ひとまず5歳で前走勝った馬がいれば注意しておきたい。
格上経由の馬に注目
さらに前走クラス別成績を調べる。
夏場のレースらしく上がり馬の好走もあるものの、GⅡ【2-2-0-5】は見逃せない。格上のレースを経由してCBC賞にやってくる馬は警戒が必要だ。
GⅡ組の前走着順別成績をみると、GⅡ好走からここに出走する例はそもそも少なく前走GⅡ1,3着だった馬は8年で出走がなく、前走GⅡ2着馬も【0-0-0-1】なので判断しにくい。
前走GⅡ6~9着【1-0-0-3】、前走GⅡ10着以下【1-1-0-0】と敗退組の巻き返しが目につく。もっとも頭数自体が少ないデータなので使えるかどうか微妙だが、見つけたチェックしておこう。
最後に前走との距離比較別成績をみる。
距離短縮【5-4-1-39】で勝率10.2%、同距離は【3-4-6-55】勝率4.4%なので距離短縮馬を優位にとりたい。
11年阪神開催の2、3着ヘッドライナー、タマモナイスプレイはいずれも短縮組で4、13人気。穴は短縮組、加えてハンデを背負った組であるという傾向は11年阪神施行も8年間の中京施行も共通しているデータである。
ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』にて記事を執筆。YouTubeチャンネル『ザ・グレート・カツキの競馬大好きチャンネル』にその化身が出演している。
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