【AI予想回顧】デアリングタクトが無敗で2冠達成!AIの大胆な予想は吉と出たのか?

SPAIA編集部

イメージ画像Ⓒmarinat197/Shutterstock.com

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デゼルは見せ場なく11着に敗れる

3歳牝馬の頂点を決めるオークス(GⅠ・芝2400m)。桜花賞馬デアリングタクトの2冠達成なるか注目された一戦だったが、AI予想エンジンKAIBAはまさかの無印。本命は史上最速のキャリア3戦目でのオークス制覇を狙うデゼルだった。

最内枠からスタートしたデゼルだったが、今回もあまりダッシュがつかず後方からのレース展開。向正面に向いて左右の馬の微妙な動きによってバランスを崩す場面もあり、リズムに乗った走りをすることができなかった。3コーナー入り口では後方3番手まで下がり、そこから徐々に外へと持ち出す。直線では前との差は詰まらず、11着に敗れた。

勝利したのはデアリングタクト。1コーナーでは行きたがる素振りを見せたが、その後は中団後方のインコースで折り合いをつけ、レースを進めることができた。直線に向いて各馬がズラリと横に広がる中、なかなか進路を見つけることができなかった松山騎手は外へと進路を求めた。

しかし外に動いた瞬間、内側の進路がポッカリと開いた。再び内へと切り替え、そこからはエンジン全開。先に抜け出したウインマイティーと最内をすくったウインマリリンをあっさりと交わし、63年ぶりの無敗での2冠達成となった。

休み明け、59kgも関係なし

土曜日に京都競馬場で行われた平安S(GⅢ・ダート1900m)。昨年末の東京大賞典を制したオメガパフューム、サウジアラビア遠征から帰国緒戦となったGⅠ5勝馬ゴールドドリームといった豪華メンバーが出走。

しかしAIの本命は、重い斤量を背負っている実績馬ではなく、3連勝中の上がり馬マグナレガーロ。ゴールドドリームは対抗評価にしていたものの、オメガパフュームは休み明けと59kgという斤量を嫌ってなのか、またしても思い切った無印評価だった。

予想どおり先手を取ったのはスマハマ。しかし楽には逃がさないと言わんばかりにスワーヴアラミスがピッタリ2番手をマークする展開に。本命のマグナレガーロは6番手の外目からレースを進め、4コーナーから直線を向くあたりでジワジワと進出。手応えは良く見えたが、すぐ外にいたオメガパフュームに一瞬で交わされて6着。ダート界のトップクラスの馬とは、まだまだ実力差があると痛感させられる結果に終わった。

勝利したオメガパフュームは道中、マグナレガーロの直後を追走。持ったままで先頭に並びかけ、追い出されると59kgを背負っているとは思わせないレースぶり。2着となったヴェンジェンスを寄せつけず、1 1/4馬身差をつけての快勝。現状、右回りでは死角はないと言ってもいいだろう。

人間は余念により決断が鈍る時がある。そうした迷いがないAIは、デアリングタクトやオメガパフュームをバッサリ切るという予想に至ったのかもしれない。それがプラスに作用することもあるが、今回は予想した2レースとも大胆な決断が裏目に出てしまい、最悪の結果となってしまった。

デアリングタクトに関しては、競馬ファンなら「どう考えても無印はないだろう」と思ったに違いない。まだまだAIは未熟だということを露呈してしまったが、毎週データを積み重ねて成長を続けているので、今週末のダービーで同じ轍を踏むことはないと期待したい。

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