【AI予想回顧】「4番手追走」「持ったまま先頭」「上がり最速32.9」で圧勝のアーモンドアイ ドバイ帰りの2頭に明暗分かれる

SPAIA編集部

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やはりマイル戦は忙しかった

最強牝馬アーモンドアイに死角はあるのか。今年のヴィクトリアマイル(GⅠ・芝1600m)の焦点はそこにあった。SPAIAで予想を発表した4人中アーモンドアイを本命にしたのは1人のみ。AI予想エンジンKAIBAも例に漏れず対抗評価にとどめ、本命は過去10年で6勝と好成績を残している4歳馬ラヴズオンリーユーだった。レース結果について、ラヴズオンリーユーの目線から振り返っていこう。

最内枠から好スタートを切ったものの、外の各馬があっという間に内へと進路を取りにきた際に一瞬ゴチャつき、頭をあげるシーンも見られたラヴズオンリーユー。3、4コーナー中間ではデムーロ騎手の手綱が動く場面も見られるなど、終始窮屈なポジションでのレース運びとなった。

直線に向いて徐々に進路を外に移すも、常に前に馬がいる状況は変わらず。ジリジリと伸びてはいるものの、見せ場を作ることはできず7着という結果に終わった。昨秋のエリザベス女王杯以来6か月ぶりのレースとなった影響に加えて、ラヴズオンリーユーにとって忙しいマイル戦での最内枠は簡単なものではなかった。

勝利したのはアーモンドアイ。最強牝馬に4番手を追走されてしまっては、他馬は手も足も出ない。持ったままで先頭に並びかけ、軽く促されただけで上がり最速となる32.9の末脚で後続を4馬身突き放すという圧巻の内容だった。これで歴代最多タイとなるGⅠ7勝目となったが、シンボリルドルフやディープインパクトなど、歴代の名馬を超えることができるのか。その舞台は是非とも無観客ではなく、大観衆の前であることを強く願いたい。

得意の高速決着になるも8着

5月16日(土)、雨が降りしきる中で行われた京王杯SC(GⅡ・芝1400m)。前走の高松宮記念では12着に大敗したが、昨年レコード勝ちを果たしている舞台での復活を期待して本命に推していた。

いつも通り、ダノンスマッシュをマークする形で中団からレースを進めるかと思ったが、ライバルのダノンスマッシュは好スタートを切り、ハナを切るという大胆な作戦に打って出た。それによってすんなりと隊列が決まり、ペースも落ち着いたことでタワーオブロンドンは普段よりも行きたがる素ぶりを見せて上がっていき、4番手からの競馬となった。

直線に向いてルメール騎手が追い出すも、絶好調時の沈み込むストライドは見られず8着。稍重だったとはいえ、勝ちタイムは1:19.8とタワーオブロンドンが得意とする高速決着で結果を残せなかったということは、前走のタフな馬場を走った見えないダメージが残っていたのかもしれない。

見事な逃げ切りで重賞5勝目を挙げたダノンスマッシュ。これまで逃げる競馬は一度もしたことがなかったが、レーン騎手の好判断でレースを支配した。前半600mの通過が35.2とスローペースに落とせたこともあるが、上がり33.1は自己最速。これまでは、上がり勝負になると勝ち切れないことも多かったが、新たな一面を知ることができたのは大きな収穫だった。

KAIBAでは、オーシャンS、高松宮記念、そして今回の京王杯SCと3走続けて◎タワーオブロンドン、○ダノンスマッシュという評価を続けているが、3レースともにダノンスマッシュが先着している。今回の結果を受けて、そろそろAIの評価にも変化が見られるかもしれない。次走以降でこの2頭が再び対戦する際の予想にも注目したいところだ。

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