【AI予想回顧】追えたのはラスト200mだけ 密集した馬群での攻防をルフトシュトローム目線で振り返る

SPAIA編集部

イメージ画像ⒸVectorArtFactory/Shutterstock.com

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4番手評価のラウダシオンが勝利

3歳のマイル王決定戦、NHKマイルC(GⅠ・芝1600m)。2歳女王レシステンシア、無傷の3連勝で挑んだサトノインプレッサとルフトシュトローム、朝日杯FS2着馬で前哨戦のアーリントンCを快勝してきたタイセイビジョンの4頭に人気が集まっていた。

そうした中で、AI予想エンジンKAIBAが導いた本命馬は4番人気のルフトシュトローム。「堀厩舎×レーン騎手」の成績が【16,6,4,14】、複勝率65%と好成績なのに加えて、差し脚質が有利なレースでもあるという点に着目した。レースをルフトシュトロームの目線から振り返っていこう。

スタートで出負けしたルフトシュトロームは、後方からのレースとなってしまうが、レーン騎手は前に壁を作って上手く折り合いをつける。予想通りレシステンシアが逃げるレース展開となったが、前半600mの通過は34.1で淡々とレースは流れていく。

4角通過時の通過順位は14番手で直線に向いたルフトシュトロームだったが、馬群が密集していたこともあり内に進路はなく、レーン騎手は馬群の真ん中を割ろうと必死に進路を探す。残り400mでボンオムトゥックとラインベックの間が一瞬開きかけたが、さらに内にいたストーンリッジのわずかな動きによって必然的にボンオムトゥックも外へと動き、ルフトシュトロームが入るスペースはなくなる。それでも慌てることなく落ち着いて進路ができるのを待ったが、ようやく前が開いたのは残り200mの標識を過ぎたあたりだった。

ストーンリッジの内にスペースを見つけて追い上げを図ったものの、先行勢の脚色は変わらず5着まで。スタートと展開に泣いた形となったが、改めて能力の高さを垣間見ることはできた。

勝利したのはデムーロ騎手騎乗で9番人気だったラウダシオン。スタートしてからハナを奪う構えを見せながら、レシステンシアを行かせて2番手をぴったりマークすると、残り200mで先頭へ。最後まで力強く駆け抜けた。AIも4番手に推奨していたものの、予想を上回る強いレースぶりだった。

勝ち馬の切れ味に屈して3着

5月9日(土)に京都競馬場で行われた京都新聞杯(GⅡ・芝2200m)。AIの本命は前走のスプリングSでは惜しくも皐月賞の切符を逃してしまったが、高い素質の片りんを見せたファルコニア。ディープインパクト産駒の複勝率44.0%と相性の良いレースで日本ダービーへの切符を掴むことはできたのだろうか。

やや立ち上がるような形のスタートとなってしまったファルコニアだったが、内にポジションを取り8番手で1コーナーを通過していく。先手を奪ったシルヴェリオが飛ばしていったことで隊列はかなり縦長となり、前半1000mを58.3という速いペースで通過。ファルコニアは3角手前から徐々に進出し、前を射程圏に入れると直線では内に進路を取る。川田騎手が大きなアクションで追い続けたが、離れた外から並んで差してきたディープボンドとマンオブスピリットの勢いには叶わず、3着という結果に終わった。

勝利したディープボンドはキズナ産駒で、父と同じ戦績を辿り日本ダービーへと駒を進めることとなる。高レベルと言われる皐月賞では10着と敗れたが、この勝利を受けてAIは日本ダービーでどのような判断を下すのか、3週間後を楽しみに待ちたい。

《KAIBAとは?》
独自に開発した競馬予想AIエンジンである。過去数十年分のレース結果、競走馬、騎手、調教師、コース情報やタイム、天気や馬場状態など、ありとあらゆるレースに関する膨大な情報をAIが自動で学習し、予想をする。 これらの予想を元に、回収率を重視した買い目、的中率を重視した買い目を推奨する。

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