「川田騎手×サンデーR」は複勝率86.7% リーディング上位騎手のお得意様馬主は?

三木俊幸

2020年「馬主×騎手」インフォグラフィックⒸSPAIA

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クラブ馬主が上位を占める

4月も最終週に差し掛かり、今週末には5月を迎える。早いもので2020年の競馬は3分の1が終わったこととなる。そこで騎手リーディングトップ5の騎手はどの馬主と相性がよかったのか、「騎手×馬主」のタッグの成績を調べてみた。

まずは、リーディング首位を快走する川田騎手から見ていこう。

川田騎手馬主別成績ⒸSPAIA

最多の7勝を挙げているのは、サンデーレーシング。騎乗回数も15回と最も多い数字となっており、勝率46.7%、連対率73.3%、複勝率にいたっては86.7%と好成績を残している。そのうち15回が1番人気だったので、当然という見方もできなくはないが、複勝回収率は118%と100%を超えているので、「川田騎手×サンデーレーシング」のコンビには逆らわず、素直に買っておいたほうがいいだろう。

次いで6勝を挙げているシルクレーシングも好成績。14回騎乗して6勝、2着1回、3着1回、勝率42.9%、連対率50.0%、複勝率57.1%とサンデーレーシングに比べると見劣るが、単勝回収率が159%は意外だった。

2位のルメール騎手もイメージ通りと言うべきだろうか、トップ3はいずれもクラブ馬主だった。

ルメール騎手馬主別成績ⒸSPAIA

最も多い18回の騎乗依頼があり、最多の5勝を挙げているのはキャロットファーム。サンクテュエールでシンザン記念、サートゥルナーリアで金鯱賞を制するなど、重賞でも活躍しているコンビだ。

しかし、連対率が27.8%、複勝率が50.0%という数字は、社台レースホースの連対率52.9%、複勝率64.7%、シルクレーシングの連対率64.3%、複勝率71.4%と比較すると、物足りない成績となっている。

その一方で、騎乗依頼数は4回と少ないものの、ノルマンディーサラブレッドクラブの馬に騎乗したときは全て馬券圏内に好走しており、単勝回収率238%、複勝回収率130%と好成績を残しているので、馬券的には狙い目だ。

「武豊騎手×社台レースホース」のコンビが復活

武豊騎手馬主別成績ⒸSPAIA

3位はレジェンド武豊騎手。お馴染みとなっているキーファーズとのコンビが10回と最も多いものの、馬券圏内に入ったのは2着が1回のみで今のところ結果は出ていない。最多の4勝を挙げているのはゴドルフィン。2019年から騎乗依頼数が増えており、その傾向は今年に入っても続いている。

意外だったのは、社台レースホースの馬に騎乗したときの成績。7回騎乗して3勝、3着1回、勝率42.9%、連対率42.9%、複勝率57.1%。3勝の内訳は1番人気で2勝、3番人気で1勝だったにも関わらず、単勝回収率は203%と高い数字となっている。かつては幾度となく勝利を積み重ねてきたコンビの復活は、競馬ファンにとっては嬉しいデータであり、馬券的にも美味しい配当をもたらしているので、「武豊騎手×社台レースホース」には注目していきたい。

その他では、2戦2勝とパーフェクトな成績を残しているのが、サトミホースカンパニーと林正道氏。中でもサトミホースカンパニーの馬での勝利は、弥生賞ディープインパクト記念のサトノフラッグ、毎日杯のサトノインプレッサといずれも重賞レース。オーナーサイドからすれば、ここぞという時に依頼する「とっておきの騎手」という位置付けなのだろう。

「松山騎手×グリーンF」は単勝回収率468%

4位は今年目覚ましい活躍を見せている松山騎手。

松山騎手馬主別成績ⒸSPAIA

京都金杯、京都牝馬S、阪神牝馬Sと重賞を3連勝しているサウンドキアラとのコンビでお馴染みの増田雄一氏が4戦3勝でトップ。単勝回収率は325%、複勝回収率は143%という成績を残している。

また最も多くの騎乗依頼をしているのは、ノルマンディーサラブレッドクラブの13回。桜花賞をデアリングタクトで制したのは記憶に新しいが、数字面では勝率15.4%、連対率23.1%、複勝率46.2%と平凡な成績となっている。

回収率という面では、6回の騎乗依頼があり、2勝を挙げているグリーンファームとメイショウの冠名でお馴染みの松本好雄氏が好成績。グリーンファームは単勝回収率468%、複勝回収率247%、松本氏は単勝回収率458%、複勝回収率182%と素晴らしい。上位騎手の中で最も配当妙味のある騎手だと言っていいだろう。

最後に5位の福永騎手の成績を見ていく。

福永騎手馬主別成績ⒸSPAIA

シルクレーシングが最も多い13回の騎乗依頼をしており、4勝という数字も最多だった。勝率30.8%、連対率46.2%、複勝率46.2%だったが、単勝回収率は188%と高い回収率を誇っている。また騎乗依頼は3回と少ないものの、窪田芳郎氏の所有馬では2勝、2着1回。単勝回収率130%、複勝回収率110%という成績が残っている。

その他、勝利こそないものの9回の騎乗依頼を受けているオースミにも注目。2着5回、3着2回、複勝率は77.8%と高い成績を残している。その反面、同じく9回の騎乗依頼を受けているゴドルフィンとのコンビでは、馬券圏内には一度も絡んでいないという結果が見られた。

2020年「馬主×騎手」相性インフォグラフィック

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