「春の東京・京都(芝コース)」開幕週の馬券攻略法は?東大HCが徹底分析
東大ホースメンクラブ
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開幕週の傾向をチェック
ともに見応えがあった桜花賞・皐月賞の熱気も覚めやらぬ中、今週からいよいよ東京・京都開催がスタート。2場では今週のフローラS・マイラーズCを皮切りに、来週の天皇賞・春から6週連続でGⅠが行われる。
依然競馬をめぐる状況は予断を許さないとはいえ、毎週日曜日にビッグレースが待つという響きは血湧き肉躍るものがある。つつがなく日程が進行することを祈るばかりだ。
今週のコラムテーマは「春の東京・京都開催開幕週」。過去5年の2回東京・3回京都開催(芝コース)をチェックし、開幕週の特異な傾向をあぶり出して馬券的中に役立つデータを紹介する。
とにかく内枠有利。1枠×人気馬に逆らうな
まずは2回東京開催をチェック。
上に挙げたのは開幕週の1・2枠成績。やはり開幕週とあって、経済コースかつ芝の状態がいいインを走れる内枠の成績がよく、それ以降の週に比べて勝率が倍近い。
開幕週×1枠は単勝回収率123%を誇っており、4番人気以内に限定すると【8-7-4-4】複勝率82.6%と5頭に4頭が馬券になっているほか、出走23頭中22頭が4着以内、残り1頭も6着と凡走がほとんどない。
単勝回収率120%・複勝回収率127%と妙味も十分。人気馬が白帽を引いたら迷わず軸に据えるべきだろう。
開幕週で芝が荒れていないという条件は、(内枠有利こそあれ)力のある馬が好走するフェアな舞台設定であることも意味する。
表で見る通り1番人気馬の好走率が極めて高いのもうなずける。勝率は平時の1.5倍にもなり、連対率は20%以上も高い。開幕週×1番人気は単勝回収率129%・複勝回収率101%とひたすら単複を買っておけばお金が増えるほどだ。
昨年の開幕週は土曜日の1番人気が【5-0-0-0】のパーフェクト、日曜日も【3-1-1-1】と信頼度は十分。穴党にはつらい週末になるだろうが、無謀な振り回し方はせずに素直に力量上位の馬から買っていただきたい。
ちなみに2回東京開幕週を飾る特別戦、土曜9Rの新緑賞の舞台は東京芝「2300m」。かつてはオープン競走・メトロポリタンSが行われていたこの距離も今では目にすることが少なくなり、例年では1年に2レースを数えるのみだ(今年は古馬条件戦が加わり、春開催だけで3レース!)。
過去の勝ち馬にはここをステップに京都新聞杯を制してダービー出走を叶えたハギノハイブリッド、長距離路線で渋い活躍を見せたカフジプリンスなどが名を連ねている。馬券には関係ないものの、極めてレアなレースをぜひ楽しんでいただきたい。
実は逃げが壊滅的な京都開幕週
次に3回京都開催をチェック。
「開幕週=逃げ有利」という図式はもはや必ずしもあてはまらなくなっており、秋の中山開催でも差しが届いているというデータを以前紹介した。
《関連データ》中山の開幕週はあえて差し馬を狙え!秋の中山・阪神開幕週の傾向を分析
春の京都も例外ではなく、過去5年×開幕週の芝58レースで逃げ切ったのはわずかに2頭しかいない。かつてマイラーズCをシルポートが連覇したこともあり逃げ有利が頭にある方も多いだろうが、意外にもデータはそれを裏切っている。複勝率こそ若干上回るものの、勝率・連対率は厳しい数字が並んでおり、逃げ馬は人気に関わらず評価を下げるべきだろう。
逃げ不利とあらば対照的に差し馬が台頭してくるのは当然のことで、上がり3F2位以内をマークした馬が走ってくる。開幕週は該当馬の好走率が1割程度上昇し、単勝回収率も200%を上回る。逃げ有利のイメージから来るオッズの歪みを狙いたい。
さらに馬券的にうれしいのが、「前走」でキレのある脚を見せた馬を買うだけでもプラスが見えてくること。前走で上がり3F3位以内かつ2〜5番人気に支持された馬は【15-15-10-42】複勝率48.8%で、単勝回収率は112%とこれだけでもお金が増える。
またコース別では1600m(外)・1800m(外)で差しが届いており、両コースで同じく前走上がり3F3位以内に限定すると【10-10-3-28】複勝率45.1%、単勝回収率113%とこちらもプラスだ。今週はマイラーズC・あやめ賞など5レースがこの距離設定で行われる。該当馬がいれば単勝ベタ買いが吉だろう。
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