【高松宮記念予想】Bコース開催の近4年で2桁馬番は【0-0-0-36】 内枠狙いの東大HCの本命は?

東大ホースメンクラブ

高松宮記念インフォグラフィックⒸSPAIA

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とにかくイン前決着

3月29日(日)に中京競馬場で行われるのは 高松宮記念(GⅠ・芝1200m) 。春のスプリント王を決める一戦だ。前哨戦のオーシャンSを完勝して臨むダノンスマッシュ、昨秋のスプリンターズS勝ち馬タワーオブロンドン、前走の阪神Cを圧勝したグランアレグリアの3強という様相だが、この3頭の評価や、その他でオッズ的な観点から狙いたい穴馬を検討していく。

まずはレース傾向や展開、馬場傾向を分析していこう。

前後半3Fと1~3着馬の脚質ⒸSPAIA


2010年は中京競馬場が改修前、11年は阪神開催なので厳密には直近の8回が参考レース。その8回の勝ち馬は全て4角7番手以内から出ており、長い直線のわりには差しが届かないレース。過去10年で最もペースが速かった16年もその傾向は変わらず、先行争いが激化しようがしまいが最低でも中団にはいないと勝負にならない。

しかしその一方で逃げて馬券になった馬は13年3着のハクサンムーンだけ。逃げ馬も苦戦傾向を示していることには注意したい。

今年のメンバーではモズスーパーフレアが逃げそうだ。同馬はハイペースでの逃げを身上としているので、スプリントGⅠらしいシビアな流れが予想される。瞬発力に長けた馬より、速いペースを追走してもしぶとく頑張れるようなタイプを中心に据えたい。

内枠にあらずんば…

過去3年の中京芝1200m枠番別成績ⒸSPAIA


中京芝1200mはコース形態からはあまり想像されないが、極端に内枠が有利だ。コーナー角度が比較的キツい上に、その区間が下り坂になっていてペースも締まるため、外にいると脚を削がれるのだろう。

高松宮記念は2015年まで仮柵移動なしのAコースで施行されていたが、16年からの4回はBコースを使用している。この柵移動が大きなポイントで、Bコース使用の直近4回では2ケタ馬番が【0-0-0-36】と全滅している。ただでさえ内枠が有利なコースで馬場の傷んだ部分が保護されてしまうと、外枠の馬には戦いようがない。昨年も1番人気のダノンスマッシュが外枠の不利に屈して4着だった。

今開催の中京は開催中に大雨が降った影響もあって2週前時点では外差しも決まる状態になっていた。しかしそこから1週休んでBコースに替わる今週は内側が回復している可能性が高い。コースデータ通りとにかく内枠の馬を重視したい。また、中京競馬場は金曜から3日連続で雨予報。タフなコンディションになることも想定されるので、道悪への適性も肝心になってくるだろう。

ここまでの内容を整理すると、
1.最低でも4角7番手にいないと勝ち切れない
2.速めのペースでの追走力、しぶとさを重視
3.とにかく内枠でないと勝負にならない
4.雨予報で道悪適性も重要

ということになる。以上をふまえて出走馬の検討に移る。

ゲートさえ決まれば

出走馬に道悪巧者らしい馬がそれほど見当たらないメンバーで、セイウンコウセイやシヴァージは不利な外枠に入ってしまった。そこで本命はステルヴィオにした。重馬場の経験は2歳時のコスモス賞ただ1回だがしっかりと勝ち切っている。

3歳時のマイルCS以降は勝ち星から遠ざかっているが、前々走の安田記念では出遅れ、直線もなかなか捌けず最後の300mだけしか追えなかったが猛然と追い込んで小差8着。前走の阪急杯も9ヶ月の休み明け、出遅れ、直線では詰まるシーンもありながら勝ち馬と0.2差の5着。能力が落ちたわけではない。

ロードカナロア×ファルブラヴという血統面、喉に不安を抱えていることを考慮しても距離短縮はプラスに出そう。1枠1番という最短距離で走れる枠も引けた。この馬の場合、最大の問題はゲートなので、そこさえクリアできれば勝ち切っても驚けない。

対抗はダノンスマッシュ。昨年の高松宮記念は前述したように外枠に泣いたもので、4着ながら内容は一番濃かった。スプリンターズSも内過ぎる枠がたたって立ち遅れた印象で力負けではない。前走の完勝は額面通りに評価していいだろう。

3番手はタワーオブロンドン。昨年は函館スプリントSを格下相手に取りこぼしての3着からサマースプリントシリーズを3戦した後のスプリンターズSを勝ったように、レースを使われてよくなっていく馬。前走のオーシャンSはたしかに内容的にはものたりないが、叩いた分の上積みは大きいはずだ。

道悪想定で評価を下げたのはグランアレグリアとアウィルアウェイ。グランアレグリアは道悪の経験自体がなく未知数と言えば未知数なのだが、レコード級の速い時計が出る馬場でのパフォーマンスが高い馬なので馬場が渋るのは十中八九マイナス。アウィルアウェイは今回と同じ中京芝1200mで不良馬場だったCBC賞を大敗しているのが気にかかる。

以下、内枠を重視してダイアトニック、ティーハーフ、アイラブテーラーまで押さえる。

ティーハーフは高松宮記念に3度挑戦して6、5、4着と地味ながら毎度健闘している。好枠を活かした立ち回りがハマれば3着くらいはあってもいい。さすがに10歳ということでかなりの人気薄が想定されるので、ヒモに押さえておくと面白そうだ。

▽高松宮記念予想▽
◎ステルヴィオ
○ダノンスマッシュ
▲タワーオブロンドン
△ダイアトニック
×アイラブテーラー
×グランアレグリア
☆ティーハーフ

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