【東京スプリント】藤田騎乗のコパノキッキングに待ったをかけるのは?馬場適性から浮上した本命馬とは

2020-04-07 11:00:07三木俊幸
東京スプリント馬場適性インフォグラフィック

ⒸSPAIA

問われる1分10秒後半の決着への対応力

大井競馬場では今週からトゥインクルレースが開幕。4月8日(水)には東京スプリント(GⅢ・ダート1200m)が行われる。同じ距離で行われた東京盃を快勝し、藤田菜七子騎手に重賞初勝利をプレゼントしたコパノキッキング、JBCレディスクラシックを制したヤマニンアンプリメ、2019年の地方年度代表馬ブルドッグボスなどが出走。過去10年のレース傾向と各馬の馬場適性を分析してみた。

まずは過去10年の東京スプリントの結果から振り返っていこう。

過去10年の勝ちタイムと上がり

馬場状態の内訳は良が3回、稍重が2回、重が2回、不良が3回と道悪馬場で行われることが多かったが、良馬場でも1分10秒後半がマークされるなど、比較的速いタイムでの決着が目立っている。

3着以内に入った馬の上がりタイムをみると、36秒〜37秒の上がり決着が多いものの、良馬場で行われた年は3回中2回で35秒台の上がり決着にもなっており、比較的速い上がりが求められる舞台設定となっていることが見てとれる。

過去10年の通過順位

続いて通過順位を見ていくと、基本的には先行馬が有利な傾向にあるが、ペースが速くなって先行馬が苦しくなったところに、差し馬が台頭するというケースも多く見られるので、注意が必要だ。

今開催は初日の月曜日から良馬場発表となっており、水曜日にかけても雨が降る予報は出ていないので、6年ぶりに良馬場でのレースとなるだろう。そうしたことからも「1分10秒後半の決着への対応力」「速い上がり」「先行力」の3つの条件が必要となるだろう。加えて「穴をあけるなら差し馬」ということも頭において予想していきたい。

分布図からは3強

今回の出走馬でこれらの条件に当てはまる馬として5頭をピックアップし、馬場適性分布図を作成してみた。縦軸はスピード型かパワー型かを示す指標、横軸は瞬発力勝負と持続力勝負のどちらに強いかを表した指標となっている。

過去10年の通過順位

【コパノキッキング】 大井1200mというコースでは、昨年の東京スプリント2着、東京盃1着となっており得意な舞台設定で実績はメンバー中ナンバーワン。東京盃では1:10.7という速いタイムでの決着に対応した実績があり、2着ブルドッグボスに0.8秒差をつけたレースは「強い」の一言に尽きる。大井の過去2戦では上がり36.4と平凡だが、先行力も兼ね備えているので、今回も勝ち負けになるだろう。

【ジャスティン】 前走の千葉Sで見せたレースぶりは圧巻だった。今回が重賞初挑戦となるが、4走前のフェアウェルSでは前半600mを33.0秒というペースで逃げて2着に粘るなど、スピードは一級品で今回のメンバー構成ならすんなりとハナを切れそう。良馬場の速い時計と速い上がりの決着で結果を残しているので、好走条件は整っている。あっさりと逃げ切りまであっても不思議ではない。

【ヤマニンアンプリメ】 3走前のクラスターCでは1:09.1、上がり34.1と良馬場ながらかなりの高速馬場でコパノキッキングに勝利した実績がある。加えて脚質にも自在性があるのは大きな強みだと言えるだろう。しかし、本質的にはパサパサの馬場よりは少し湿った馬場の方があっていそうなイメージが強い。

【ブルドッグボス】 昨年の地方競馬の年度代表馬。ベストは1400mで1200mなら中団からのレースとなることが予想される。東京盃では、コパノキッキングに0.8秒差をつけられたものの、ここでも通用する力は持っているので、押さえておきたい。

【サブノジュニア】 地方所属馬で交流重賞では2年前の東京スプリントで4着という結果を残している。中央勢のレベルは高いが、良馬場では3走前に1:11.9、上がり36.2という内容で勝利しており、時計がかかり、差しが届く流れになれば3着候補として浮上してもおかしくないので、穴馬として取り上げたい。

【東京スプリント予想】
◎ジャスティン
○コパノキッキング
▲ヤマニンアンプリメ
△ブルドッグボス
☆サブノジュニア