GⅠ初制覇、キャリアハイ更新中！　坂井瑠星騎手の「買える条件・買えない条件」

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GⅠ初制覇、過去最高の勝ち鞍

今週日曜、阪神競馬場を舞台にGⅠ阪神ジュベナイルフィリーズが行われる。アルテミスSでワンツーフィニッシュを飾ったラヴェル、リバティアイランド、もみじSを楽勝したウンブライル、札幌2歳S覇者ドゥーラ、ファンタジーSを10番人気で逃げ切ったリバーラなどが虎視眈々と2歳女王の座を狙う。

中でも注目を集めそうなのがラヴェル。新馬戦で見せた才能の片鱗をアルテミスSの勝ちっぷりで証明してみせた同馬は、母サンブルエミューズや姉ナミュールが届かなかったタイトルをつかみ取ることができるか。

同馬の鞍上を務めるのは坂井瑠星騎手。今シーズンは12月4日時点で89勝を挙げ、過去最高位となる全国リーディング8位につけるほか、バスラットレオンとのコンビでゴドルフィンマイルを勝ち海外重賞初制覇、スタニングローズと秋華賞を制してGⅠ初制覇と、ビッグレースでも存在感を示しつつある。今週は坂井騎手の「買える条件・買えない条件」を調査し、馬券での付き合い方を考えていく。

矢作厩舎、サンデーレーシングとのタッグが狙い目

＜坂井瑠星騎手の「買える条件」＞
矢作芳人厩舎【98-73-81-576】勝率11.8%/連対率20.7%/複勝率30.4%
前走先行馬【103-88-84-617】勝率11.5%/連対率21.4%/複勝率30.8%
キズナ産駒【13-11-15-63】勝率12.7%/連対率23.5%/複勝率38.2%
サンデーレーシング【23-13-9-70】勝率20.0%/連対率31.3%/複勝率39.1%

まずは坂井瑠星騎手を買える条件について検討する。

所属厩舎である矢作芳人調教師とのタッグが非常に多く、通算の3分の1を超える勝ち鞍が該当する。単勝回収率105%と妙味も十分で、他騎手からの乗り替わりでは127%まで上昇。見かけることが多い条件とあって積極的にアタマで買いたいところだ。

前走先行した馬での好成績も特徴の一つで、芝では2019年から3年連続で単勝回収率100%以上を達成、今年も91%と高水準をキープしている。重賞初制覇となった2019年フィリーズレビューのノーワン（12番人気）、同年にこれまた大穴をあけた京都大賞典のドレッドノータス（11番人気）、昨年の鳴尾記念・ユニコーンライオン（8番人気）などはことごとく条件にあてはまり、人気薄でも馬券を託す価値がある。

種牡馬別ではキズナ産駒との相性がバッチリ。昨年と今年は複勝率4割超、またダートでは【8-10-10-30】複勝率48.3%と半数近くを馬券圏内に持ってきている。ただしオープンクラス以上では連対がないため、条件戦を中心に狙っていきたい。

スタニングローズとの秋華賞制覇をはじめ、サンデーレーシング所有馬への騎乗が増えてきており、今年は【17-7-3-22】勝率34.7%、連対率49.0%と文句のつけようがない。通算23勝中20勝が3番人気以内で、本命サイドの馬を信頼すべきだろう。ちなみにラヴェルが該当するキャロットファームでは【8-8-6-68】複勝率24.4%だが、2番人気以内なら【4-4-2-6】複勝率62.5%。特に評価を下げる必要はなさそうだ。

ダートの1枠、中山では…

＜坂井瑠星騎手の「買えない条件」＞
関東馬【29-40-34-502】勝率4.8%/連対率11.4%/複勝率17.0%
ダート×1枠【9-7-9-153】勝率5.1%/連対率9.0%/複勝率14.0%
中山【5-4-4-71】勝率6.0%/連対率10.7%/複勝率15.5%

次に買えない条件についても確認する。

関東馬に騎乗した際の数字が伸びておらず、複勝率が2割を下回るほか、単勝回収率が57%。3勝クラス以上では【0-1-4-54】と未勝利だ。平均人気が向上している今年も【7-11-6-103】複勝率18.9%とやはり買いにくい。人気を集めていても過信は禁物だ。

ダートの内枠でやや苦しんでいるデータもあり、特に1枠を引いた際は複勝率15%を切っている。1枠を除いたダートの複勝率は25.0%と一定の数値をキープしており、白帽だけが泣き所といえる。昨年のユニコーンSをスマッシャーで制した際は1枠だったものの、これが2勝クラス以上では唯一の連対例だ。

また競馬場別では中山で割引が必要、単複回収率ともに50%台にとどまっており、芝では43回騎乗して1勝、関東馬では【0-1-2-38】。消し評価が妥当だろう。

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。

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