【高松宮記念】複勝率55.6%の産駒とは?タワーオブロンドンは鉄板?東大HCが中京芝1200mを徹底検証

東大ホースメンクラブ

中京芝1200mデータインフォグラフィックⒸSPAIA

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コース紹介

中京芝1200mデータインフォグラフィック

中京芝1200mは向正面の半ばからスタートし、100m程度進んだ地点から最後の直線までなだらかな下り坂を進んでいく。400m以上の長い直線では高低差2mの急坂が待ち受け、急坂を上り切った後もなお200m程度の直線が控えるタフなコースだ。

当該コースの重賞は2レース。グレード順に、春芝GⅠの号砲を鳴らすスプリント戦、GⅠ高松宮記念、サマースプリントシリーズとして夏競馬を盛り上げるGⅢCBC賞が行われる。

なお、2020年は京都競馬場改修工事に伴う開催日程の変更で、本来は阪神で行われるGⅡセントウルSが当該コースでの実施、CBC賞は阪神での開催となっている(使用するデータは中京競馬場のコース改修後の2012年3月4日〜2020年3月14日)。

4枠有利だけ頭に入れて

中京芝1200m・コース改修後の枠別成績ⒸSPAIA

基本的に覚えておきたいのは中枠が有利である点と外枠の不振。最も複勝率が高いのは4枠で、特にオープンクラス以上の上級条件に限定すると【3-4-5-23】複勝率34.3%と好走率がさらに1割上乗せされる。もはや説明不要かもしれないが、高松宮記念と4枠は極めて相性がいい。過去3年を振り返ると16年アルビアーノ(3着)、17年レッドファルクス(3着)、18年レッツゴードンキ(2着)ナックビーナス(10番人気3着)、19年ショウナンアンセム(17番人気3着)だった。人気に関わらず押さえておくべきだろう。

なお、1枠はオープンクラス以上だと【0-0-1-32】(唯一の馬券内は12年高松宮記念ロードカナロア、複勝回収率3%)。コース改修後は連対した馬が存在しない。

中京芝1200m・コース改修後の脚質別成績ⒸSPAIA

短距離戦のため逃げ有利は当然だが、こちらもオープンクラス以上に限定すると4角先頭【0-1-4-13】と一気に厳しくなる。コース紹介でも触れた通り、最後の直線に設定されている急坂が曲者で、オープンクラス以上の19戦で差し・追い込み脚質の馬が実に12勝を挙げるなど、後方待機組がスプリント戦では異例ともいえるほど結果を残している。タフかつパワーのある差し馬を上位に取りたい。

信頼したいキンシャサノキセキの血

中京芝1200m・コース改修後の種牡馬別成績ⒸSPAIA

種牡馬別ではここでもディープが唸りを上げている。特筆すべきは他を引き離す連対率の高さで、3連系ではなく連系馬券を買って的中率を損なわずに威力を高めたい。高松宮記念記念連覇の偉業を達成したキンシャサノキセキ産駒も好調。単勝回収率147%・複勝回収率169%とベタ買いでもかなりのプラスを叩き出しており、馬券的にはディープよりもおすすめしたい。キンカメも安定の複勝率3割超え。

逆に厳しいのがスウェプトオーヴァーボード産駒。レッドファルクスはむしろ外れ値で、レッドファルクス以外の成績は【1-0-1-36】複勝率5.3%とかなり厳しい。メイショウボーラー産駒もいまだ勝利がなく、このコースでは買い控えたい。

なお、高松宮記念で好走例が多いのはアドマイヤムーン産駒。該当馬は【2-2-1-4】複勝率55.6%と過半数が馬券になっている。過去2度の馬券圏内を経験している古豪セイウンコウセイに食指が動く。

中京芝1200m・コース改修後の騎手別成績ⒸSPAIA

何を差し置いても福永祐一騎手の成績が素晴らしい。単複回収率100%超えかつ唯一の複勝率50%台と文句のつけようがない成績。18年以降、3番人気以内に支持された馬に騎乗した場合は【6-3-1-1】複勝率90.9%と抜群の信頼度を誇る。高松宮記念も前走芝かつ3番人気以内に限定すると【3-2-2-0】複勝率100%。タワーオブロンドンは鉄板だろう。

川田将雅騎手も4割オーバーの複勝率、単複回収率120%超えと評価できる。浜中騎手、藤岡康、M.デムーロ騎手もこのコースでは買いだ。なお、ルメール騎手は30回騎乗に満たなかったものの【3-3-5-10】複勝率52.4%と過半数の騎乗馬を馬券圏内に導いている。

直線とタフさがリンクするコースで

中京芝1200m・コース改修後の調教師別成績ⒸSPAIA

調教師別成績ではミッキーアイルを管理した音無秀孝調教師が秀でている。3番人気以内に限定すると【5-6-3-7】複勝率66.7%と好走率が倍になり、人気馬には一層の注意を払いたい。定年が近づいてきたベテラン西浦勝一調教師も3割超えの複勝率をマーク。

高松宮記念に出走した管理馬は全て二桁人気ながら4着、6着、4着、5着とあわやというシーンを幾度となく見せている。藤岡健一調教師、西園正都調教師も3割の複勝率をキープしている。ロードカナロア・カレンチャンでおなじみの安田隆行調教師は勝率が高いのが特徴だ。

出走機会が少ないものの藤原英昭調教師は【4-4-2-7】複勝率58.8%の好成績。3番人気以内に限ると【4-4-2-2】複勝率83.3%とさすがの数字だった。

コース改修後の中京芝1200mで馬券になった馬のコース別成績ⒸSPAIA

最後に中京芝1200mで3着以内に入った馬における、その他全レースの成績をコース別に紹介。上級条件では直線の長さがリンクする新潟芝1400mコースの成績が良い。パワーが問われる洋芝の函館芝1200mの好調ぶりもコースのタフさからうなずける。もう一つのスプリントGⅠが行われる中山芝1200mも3割近い複勝率を記録しているが、回収率は水準程度で強調材料に欠ける。


《ライタープロフィール》 東大ホースメンクラブ 約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」でも予想を公開中。

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