【マーチS】手広く構えたい難解ダート重賞 デルマルーヴル、ハピら好走データ一致馬多数

勝木淳

2023年マーチSのデータ,ⒸSPAIA

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6歳が好成績

高松宮記念の裏で行われるマーチSは難解GⅠに輪をかけて難易度が高い。ハンデ戦なので実績上位馬は出走しにくく、近い時期にダイオライト記念、名古屋大賞典もあり、力関係が非常に接近したメンバー構成になることが多いからだ。

今年も直近で重賞好走した馬から3勝クラスを突破した馬、そしてカギを握る総武S組まで多士済々なメンバーが登録してきた。なんとかデータを使って整理しておきたいところだ。データは過去10年分を使用する。

マーチSの人気別成績,ⒸSPAIA


難解なレースであることは人気別成績にもあらわれている。1番人気は【1-1-2-6】勝率10.0%、複勝率40.0%で勝ったのは20年スワーヴアラミス1頭しかない。アテにするなら2番人気【3-3-1-3】勝率30.0%、複勝率70.0%だ。そして6番人気【2-1-0-7】勝率20.0%、複勝率30.0%や8番人気【2-0-1-7】勝率20.0%、複勝率30.0%など伏兵にホットスポットがある。10番人気以下も【1-2-3-63】勝率1.4%、複勝率8.7%なので、基本は手広く構えよう。

マーチSの年齢別成績,ⒸSPAIA


年齢別の成績もクセが強い。4歳【1-2-2-24】勝率3.4%、複勝率17.2%、5歳【3-2-2-25】勝率9.4%、複勝率21.9%、6歳【5-5-3-37】勝率10.0%、複勝率26.0%で、6歳がもっとも優秀。7歳以上【1-1-4-42】勝率2.1%、複勝率12.5%まで油断できない。


データ一致馬が多い前走重賞組

傾向としては2番人気がアテになる程度、5、6歳主力といったところ。やはりどこかつかみにくいところがある。ここからローテ別に細かくみていく。

マーチSの前走クラス別成績,ⒸSPAIA


まず前走地方【1-1-2-21】勝率4.0%、複勝率16.0%、主に交流重賞から来る馬について。佐賀記念2着以内【1-0-1-2】はデルマルーヴルが合致する。東京大賞典は【0-1-0-0】。21年ヒストリーメイカーが前走4着から巻き返した。サンライズホープも同じく東京大賞典4着で不気味だ。

中央組だと、前走GⅠは【3-0-0-5】勝率、複勝率37.5%。ここはフェブラリーS【2-0-0-4】、10着以下【2-0-0-3】でケンシンコウが該当。チャンピオンズC【1-0-0-0】は昨年メイショウハリオが7着から巻き返した。3着ハピも当然圏内だ。

これに比べて確率がかなり落ちるが、前走GⅡ【0-1-1-9】複勝率18.2%は東海S【0-1-1-5】複勝率28.6%。着順内訳は3着【0-0-1-0】、6~9着【0-1-0-3】。14着ゲンパチルシファーより5着スマッシングハーツだろう。それから前走GⅢ組ではカテドラルが小倉大賞典からここに矛先を向けてきた。出走例がなさそうなローテーションに思えるが、GⅢ組の1/5を占める【0-0-0-3】と案外いる。昨年カデナが8番人気5着だった。

マーチSの前走OP・L成績,ⒸSPAIA


カギを握るのは前走オープン・L【4-7-6-65】勝率4.9%、複勝率20.7%だ。レース別にみると、前走総武S【2-4-1-22】勝率6.9%、複勝率24.1%、仁川S【1-2-3-17】勝率4.3%、複勝率26.1%、アルデバランS【1-0-0-6】、ポルックスS【0-0-1-9】複勝率10.0%。

マーチSの前走総武S着順別成績,ⒸSPAIA


総武Sからは1着ホウオウルバン以下4着まで登録。着順別成績は1着【1-1-0-3】勝率20.0%、複勝率40.0%など5着以内【1-4-1-11】。4着【0-0-0-3】ではあるが、掲示板に乗った今年の4頭は要検討だ。

今年の総武Sは乾燥したダートで行われ、前半600m38.0、1000m通過1.04.0のスローペース。後半800m12.4-12.3-12.1-12.8、49.6、1.53.6とやや時計を要した。4コーナーから残り200mの12.1で動けたかどうかが勝敗を分けたレースで、4着までは4コーナー3番手(タイ)以内が独占した。1、2番手タイセイサムソン、ノーブルシルエットより差した1、2着を評価したい。ホウオウルバンは全5勝が中山、ヴァルツァーシャルは近2走中山1、2着でコース巧者だ。重賞のここはもっと厳しいペースになる可能性が高いものの、マークはするべきだろう。

仁川Sは7着キタノヴィジョンが登録。5着以下は【0-0-0-13】で好走が条件になる。ポルックスSからは20年レピアーウィットが8番人気3着。前走は14着大敗だった。今年は2着ウィリアムバローズがいる。ポルックスSは前半600m36.8、1000m通過1.02.1で総武Sより厳しい流れだった。逃げて2着ウィリアムバローズがここも先手なら、最後はもつれる可能性が高い。

最後に出走できるか微妙だが、前走3勝クラス【1-0-2-13】勝率6.3%、複勝率18.8%はベストリーガードらがスタンバイ。ここは前走が同舞台の中山ダート1800mだと【0-0-0-6】で好走なし。昇級即重賞だとスピード不足ゆえの数字ではないか。

ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュース個人オーサーを務める。新刊『テイエムオペラオー伝説 世紀末覇王とライバルたち』『競馬 伝説の名勝負 GⅠベストレース』(星海社新書)に寄稿。

2023年マーチSのインフォグラフィック,ⒸSPAIA


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