【川崎記念予想】左回り5勝、ローテもバッチリ テーオーケインズの復権だ

菊池敬太

川崎記念のピックアップデータ,ⒸSPAIA

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伝統の一戦

川崎記念(ダート2100m・JpnⅠ)が2023年2月1日(水)に川崎競馬場で行われる。古くはホクトベガやアブクマポーロ、近年ではスマートファルコンやホッコータルマエが名勝負を繰り広げてきた伝統の重賞だ。

昨年12月の東京大賞典でGⅠ初出走Vを決めたウシュバテソーロを筆頭に、GⅠ(JpnⅠ)3勝馬のテーオーケインズ、さらに伸び盛りの4歳馬ノットゥルノとペイシャエス、地方馬では昨年の2着馬エルデュクラージュ、東京大賞典で5着と善戦したライトウォーリアなど実力馬が集結。過去10年の傾向から勝ち馬を導き出す。

過去10年の川崎記念,ⒸSPAIA
 人気別成績,ⒸSPAIA


過去10年の人気では、1番人気が【6-4-0-0】と連対率は100%。勝率も60%と断然優秀だ。2番人気は【1-1-2-6】、3番人気は【1-2-6-1】と、ともに勝率は10%だが、3番人気は複勝率90%をマーク。勝ち馬10頭全てが5番人気以内だった。

所属別成績,ⒸSPAIA


所属はJRAが9勝を含む連対馬17頭(栗東15、美浦2)と断然リード。地方馬は船橋が2021年カジノフォンテンの勝利を含む2連対、川崎が1連対。直近3年連続で地方馬が連対を果たしている。

年齢別成績,ⒸSPAIA


年齢は6歳馬が6連対で連対率37.5%とトップだが、勝率では5歳馬が23.8%(5勝)と高い。ほかに7歳馬が5連対で、4歳馬が3連対、8歳馬が1連対。

連対馬20頭の実績面では、勝ち馬9頭を含む17頭がダート重賞の勝ち馬。また、14頭がGⅠ(JpnⅠ)ウイナーだった。連対馬15頭がGⅠからの参戦で、このうち14頭が前走で4着以内。地方馬は3頭中2頭が報知オールスターカップ3着以内からの出走だった。

また、名古屋グランプリの連対馬が【1-0-4-2】と上位争いを演じている。脚質別連対数は【逃げ3先行10差し7追込0】と、前めのポジションを取れる馬が有利。勝ち馬は全て2周目4コーナーで3番手以内だった。

2023年川崎記念に関するデータ,ⒸSPAIA


テーオーケインズが王座を奪還する

◎テーオーケインズ
栗東所属で好データの6歳馬。史上2頭目の連覇に挑んだ前走のチャンピオンズカップは最後に伸びを欠いて4着に敗れたが、勝ち馬から0秒3差とGⅠ馬の意地を見せた。初めての川崎コースだが、左回りは【5-0-1-2】と好相性で、器用さがあるのも大きな強み。ダートGⅠ・JpnⅠで3勝と実績面では頭ひとつ抜けた存在で、好位で流れに乗ってダート王者の座を奪還する。

◯ウシュバテソーロ
昨年4月にダート転向後は5戦4勝3着1回。初の地方遠征となった前走の東京大賞典では、帝王賞の勝ち馬メイショウハリオなどのJpnⅠウイナーをまとめて差し切り、ダート新王者の座へと上り詰めた。コーナーがきつい川崎は初めてだが、ダート左回りは2戦2勝。脚質的にテーオーケインズの方が有利だが、このレースは前走東京大賞典組の相性が良く、先団を射程に入れて立ち回れれば重賞連勝も十分に可能だ。

▲ペイシャエス
美浦所属の4歳馬で、2000m以上では全て3着以内と安定した走りを見せる。持ち前の先行力は小回りの川崎コースに合いそうで、今回と同じ距離の名古屋グランプリ(JpnⅡ)を制して勢いは十分。3度目のJpnⅠ挑戦でビッグタイトルを狙う。

ほか、昨年このレースで2着のエルデュクラージュ。前哨戦の報知オールスターカップを3馬身差で完勝し、9歳でも衰えは感じない。川崎2100mでは【1-2-0-0】と抜群の適性を示しており、JRA勢が相手でも楽しみは大きい。栗東所属のノットゥルノは左回りで良績がないが、持ち前の器用さはここでも軽視できない。ライトウォーリアは前走の東京大賞典で5着と好走。小回り向きの先行力は大きな強みで、強敵相手でも上位に食い込んでくる。

《ライタープロフィール》
菊池 敬太
サンケイスポーツで南関東競馬を中心に予想とコラムを掲載。近況のレース内容や傾向、データのほか、現場取材などで集めた情報をもとに高配当を狙っている。

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