【AJCC】4連勝中エピファニーの取捨は枠次第 ハイブリッド式消去法で確実に残る1頭は?

八木遊

過去10年のAJCC『非社台系生産』かつ『前走時馬体重減』の成績,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週は日曜の中山メイン『京成杯』を予想。消去を免れた4頭(サヴォーナ、シャンパンカラー、セブンマジシャン、ソールオリエンス)の三連複ボックス4点で勝負したが、2着のオメガリッチマンを消していた。今年はこれで中山金杯に続き2連敗。今年三度目の正直で初的中を狙いたい。

今週予想するのは22日の中山メイン『アメリカジョッキークラブC』。いつも通り過去10年のデータを対象に複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、条件に当てはまった馬を消去する。

『非社台系生産』×『前走時馬体重減』★0.0%★

まずは生産牧場別データを取り上げたい。今回は過去10年で【4-2-3-68】(複勝率11.7%)と苦戦している非社台系生産馬が対象。【6-8-7-45】(同31.8%)の社台系生産馬とは複勝率で約3倍の差があった。特に望み薄なのは、前走時に馬体重が減っていた馬で、【0-0-0-19】(同0.0%)という成績が残っている。

登録がある14頭のうち、この条件に当てはまったのはノースブリッジとバビットの2頭。いずれも先行力が自慢の実績馬だが、今回は消しという判断を下したい。

【今年の該当馬】
・ノースブリッジ
・バビット

『前走非重賞』×『キャリア12戦以上』★3.1%★

2つ目は前走のクラス別データを取り上げる。過去10年で非重賞レースをステップにここに臨んだ馬は39頭いたが、【1-1-2-35】(複勝率10.3%)とかなり厳しい数字が残っている。ただしキャリア11戦以下の馬に限れば【1-0-2-4】(同42.9%)という好成績。一方でキャリアが12戦以上の馬は【0-1-0-31】(同3.1%)で、馬券圏内に好走したのは16年に3番人気で2着に入ったスーパームーンだけだった。

今年このデータに当てはまったのは、スタッドリーとブラックマジックの2頭。どちらもGⅡでは荷が重いと見て消去する。

【今年の該当馬】
・スタッドリー
・ブラックマジック

『前走から距離延長』×『前走初角11番手以下』★6.3%★

続いては前走距離と前走初角通過順の組み合わせで複勝率10%未満のデータを探した。ピックアップしたのは、距離延長組で、前走で最初のコーナー11番手以下だった馬。この条件に当てはまった馬は過去10年で16頭いたが、3着以内は14年に11番人気で2着に食い込んだサクラアルディートだけだった。

今年は以下の3頭がこれに該当。いずれも重賞ウイナーながら人気薄が予想される伏兵馬で、近走のパフォーマンスと臨戦過程からまとめて消去しても問題ないだろう。

【今年の該当馬】
・オウケンムーン
・ラーゴム
・レッドガラン

『前走から中4週以下』×『今回馬体重増』★0.0%★

3つのデータを終えて14頭中7頭が消えた。ここから紹介する2つのデータは執筆時点で未確定のものとなる。最終的に何頭が残るのか……。

4つ目のデータは前走からの間隔と今回の馬体重増減を組み合わせたもの。具体的には前走から中4週以下のローテーションで今回馬体重がプラスだった馬だ。これに当てはまった馬は過去10年で19頭いたが、すべて4着以下に沈んでいた。15年に1番人気で7着に敗れたゴールドシップもこのデータに該当していた。

残っている7頭のうち前走から中4週以下で出走してくるのはアリストテレスとレインカルナティオの2頭。もしレース当日の発表がプラス体重なら消去対象となる。

【今年の該当候補】
・アリストテレス
・レインカルナティオ

『前走で人気以上の着順』×『今回馬番10番から外枠』★3.7%★

最後は前走で人気順と同着順もしくは人気を上回る着順に好走していた馬を取り上げたい。過去10年の成績は【4-2-7-70】(複勝率15.7%)でまずまずといったところ。ただし、AJCCで2桁馬番だった馬は【0-1-0-26】(同3.7%)とほぼ好走例はなし。唯一馬券圏内に入ったのは15年に14番ゲートから2着したミトラだった。

残っている7頭のうち『前走で人気以上の着順』に当てはまるのは以下の4頭。もし今回のゲート番号が10番から外になった時は消しとしたい。

【今年の該当候補】
・エヒト
・エピファニー
・シャムロックヒル
・ユーバーレーベン

5つの条件を終えて確実に残るのはガイアフォースだけとなった。4つ目のデータで名前を挙げた2頭は当日の馬体重増減次第、最後のデータで名前を挙げた4頭は枠順次第で取捨が決まる。

今週は最大で7頭の三連複ボックスで勝負することになった。確率はかなり低いが、もしガイアフォースだけが残った場合は単勝1点勝負。もし2頭だけが残った場合はワイド1点での勝負となる。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2022年の全重賞回収率は67.0%。今年は中山金杯からホープフルSまで、消去を免れた馬の三連複ボックスを買い続ける予定。

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